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札幌AIビジネス最先端!「札幌AIビジネスクリエイション」キックオフミーティングに行ってきた!

懇親会

2016年6月20日(月)18時よりMUSEUMで開催された「札幌AIビジネスクリエイション」キックオフミーティングに行ってきました!

札幌AIビジネスクリエイション キックオフミーティング

「MUSEUM」は『大正時代に造られた札幌軟石づくりの3階建ての建築物。これをできるだけ建築当時の資材を再利用してリノベーションしている。そのため建物自体が札幌の歴史を語る一見の価値がある。雰囲気あるモダンな感じの建物。』(※)という、とてもオシャレな場所でした。

「MUSEUM」(南3東2)プレオープン。セレクトショップ&ギャラリー-NEWS No.19より引用

MUSEUM
〒060-0053 北海道札幌市中央区南3条東2丁目6番地

札幌市中央区南3条東2丁目6番地

こちらが会場内の様子です。会場は大賑わいでした。

「札幌AIビジネスクリエイション」キックオフミーティング会場の様子

スーツ姿の方が多いイベントでした

取材・撮影 : 赤沼俊幸 取材日 : 2016年6月20日

「人工知能の未来と応用」川村秀憲教授

最初のセッションは北海道大学調和系工学研究室の川村秀憲教授により、「人工知能の未来と応用」。最初に現在のAIブームについての背景についての話があります。

人工知能における技術革新

「今、第三次AIブームが来ていると言われています。今、AIという言葉がよく出てきていますが、我々でも”AIとはこうだ”、というのは難しい。なぜかというと、認知科学が”知能とは何か”と考えるものと、産業界が考えるAIもまた違います。

今のAIという言葉は、20年前のITという言葉と同じだと思っています。20年前、なんとなく実態がわからないまま、ITという言葉が先行していきました。

今はIT産業に関わる方が多いかと思いますが、“ではITとは何か?”というのは難しい。”これはIT”か”これはITじゃないか”と分けるのはほぼほぼナンセンスでしょう。AIというのは今、そういう存在になってきていると思います

第三次人工知能ブームのカギ

「なんでAIブームが来ているかというと、3つ理由があります。1つ目はネット上に溢れているビックデータ。2つ目はGPUがカギになっています。人工知能の計算は素早い計算が要求されますが、ゲームで使われるようなGPUを応用することによって、素早い計算ができます。3つ目はディープニューラルネットワーク、ディープラーニングという手法が開発されたことです」

現在のAIについての概要の話の後、人工知能技術の本質について話や、ディープニューラルネットワークの応用についての詳しい話が展開され、話題のシンギュラリティを紹介します。

人工知能と未来

「今、AIの研究は人間がやっていますが、その研究が進み、2045年にはAIが全人類の知能の合計を越えると言われています。そうなると、AIの研究の開発はAIが行うようになります。人がAIの研究開発を行うのではなく、AIがAIの研究開発を行うようになります。ですので、AIは人類最後の発明といったりします。2045年にはそのような時代がやってきて、シンギュラリティ(技術的特異点)と言われます」

との後は、ディープラーニング、最近のAlphaGoや将棋のAIについての話があり、注目度の近い自動運転の話題となります。

自動車の自動運転の実現

「自動運転もかなりのレベルまできています。GoogleのGoogleカーは毎日、仮想空間で500万キロぐらいの走行させて、データを集めています。1週間に2万キロぐらいの実車走行もさせて開発しています。事故に関する心配は話題に上がります。究極の状況で事故になったとき、という議論もされていますが、私からすると、札幌で高齢者が運転している現状を考えると、人間が事故を起こすよりも、2桁ぐらいの事故率が下がると思います。事故について重箱の隅をつつくように議論をしていくよりも、実績を重視し、自動運転はほぼほぼ普及していくと思います」

「スマホは街の風景を変えたということはありませんが、車の自動運転は街中の風景を一変させると考えています。

自動運転の普及は自家用車の普及ではなくて、タクシーが自動運転に切り替わるのではないかと思っています。そうなると、運転手がいないので、タクシーの運賃がもうちょっと安くなると思います。例えば、タクシーの運賃が1/5になれば、自家用車を手放して、毎日タクシーに乗ったほうが安い、となる人も増えてくるわけで、いっせいに車を手放すのではないでしょうか。

車の免許取っている学生は多くいますが、タクシーのほうが安いとなると、ある学年から運転免許取ることが少なくなり、自動車学校も維持できなくなるのではないのでしょうか」

北海道のIT産業はこの先どうしていくべきか

「私もまだどうしたら良いか答えを持っているわけではありませんが」と北海道のIT産業についての言及があり、海外との競争、クラウドを使っての汎用化していく中、「付加価値をつけていかないとこの先、もう一段階先に進めないのではないか、という課題を考えています」と問題提起します。

AIのアイデア

北海道のIT産業成長の1つの材料として最後に、AIの製品開発、サービス開発を行えるAIセンターの開設、AI研究者の育成や人材派遣を札幌からできないか、というアイデアを語り、セッションを締めました。

企業プレゼンテーション

川村秀憲教授による講演の後は各企業のAIについてのプレゼンテーションが行われます。
ムラタオフィス代表、村田利文さんは「人工知能の応用に向けて」
ムラタオフィス代表、村田利文さんは「人工知能の応用に向けて」と題して、シンギュラリティに関連した産業界の動きや、アメリカのAI分野の成長の話から、まだまだ日本のビジネス分野のAIについての理解が遅れていると指摘します。

「私はデータを持っているところと繋がっていくことが一番ポイントだと思っています」と話し、土木業界と仕事した自身の経験から、データの持っているところと繋がり、データを分析できる人材が大事だと語りました。その経験もあり、AIについての見識を高めるべく、エンジニア限定の「札幌AI勉強会」を紹介しました。

札幌AI勉強会

調和技研研究員の今野陽子さんからは「調和技研のAI×事業の紹介」として、株式会社調和技研の事業や製品の紹介、会話エージェントについて、有料チャットカウンセリングのサービスの事例紹介を含めてのお話でした。

会話エージェント

登録ユーザーに対して、栄養士が実際のカウンセラーとして、1人あたり複数人のユーザーに対応し、チャットを行っていますが、応答が遅れてしまったり、業務のマニュアルが不十分なため栄養士によって、回答のバラつきがあります。

そこで、会話のデータをパターン化し、回答のばらつきを抑え、適切な回答を提示する、自然言語処理、深層学習を用いた会話エージェントを構築。ヒアリング業務の時間短縮を図りました。

クロージングとして、札幌市の町田隆敏副市長のお話があります。
札幌市副市長の町田隆敏さん

町田副市長からは「実は25年前、私が経済局に勤務していた頃、ちょうどのインターネット黎明期で、インターネットが出てきたことによって、いろんな産学官連携の仕組みを作ったことを思い出しました。ここにこれだけの方がいらっしゃいますので、ぜひ産学官連携をもっともっと進めていくことが強く必要ではないかと思っています」と産学官連携の重要さに触れられました。札幌市の副市長がいらっしゃり、行政からもかなり関心が高いAIのイベントであったと思います。

セッション終了後はAIに関心がある方同士で情報交換や名刺交換が行われる懇親会が開かれ、大盛況で「札幌AIビジネスクリエイション」キックオフミーティングは幕を閉じました。
懇親会