
週末の3日間だけでスタートアップを体験する、アメリカ発祥のイベント「Startup Weekend」が2025年1月31日〜2月2日にかけて北海道札幌市で開催されました!
なんと札幌市では今回が記念すべき第10回目となる開催で、大いに盛り上がりを見せました!
たったの三日間、計54時間という限られた時間の中で参加者たちはどのようなビジネスアイデアを創出したのでしょうか?
そして、そこに至るまでにどんなドラマがあったのでしょうか!?
今回は、札幌の寒さをもかき消した激アツな3日間の魅力を、
準備段階から携わった運営リードの私、山田 達也(やまだ たつや)が余すところなくお伝えします!
イベントの概要と目的
Startup Weekend(以下「SW」)とは、アメリカのコロラド州で2007年に始まった「スタートアップ体験プログラム」です。
金曜午後から日曜夜まで約54時間かけて開催され、参加者はたった3日でスタートアップの立ち上げをリアルに体験できます。
これまでで、約7000回以上、150を超える国々で開催されていて
日本においても各地で開催されています。
北海道では札幌以外にも「旭川」「苫小牧」「釧路」などで体験することができます!
刺激的で濃密な三日間が経験できるSWを愛する人は非常に多く、
全世界に熱狂的なファン達が存在しているのも特徴の一つ。
我々、「Startup Weekend Sapporo」(以下「SWS」)もまさに
SWを愛する熱烈なファンたちで形成されています!
Day1. 練習とチーム形成!

いざ初日!
札幌の煌びやかな街並みにStartup Weekendの旗が掲げられ幕をあけました!

会場である「bokashi Base」には
10代〜60代の幅広い層の挑戦者、27名が集結!

まずはアイスブレークをかねて会話を交えた食事パーティー!
SWといえば初日に絶対ピザを食べるという決まりがあります!アメリカ発祥故のカルチャーです!
Half Bakedでアイスブレーク!
ピザを食べて空間が和んだところで、お次はHalf Bakedタイム!

Half Bakedとはランダムな二つのキーワードを掛け合わせてビジネスアイデアを考えるSWのオープニングセッション&ゲームです!
参加者はチームを組み15分間で以下の3つを創出します!
- 企業のロゴ
- 企業名
- ビジネスアイデアの特徴

今回SWSのファシリテーターを務めていただいたのは、岩城良和さん。
日本各地でSWのファシリテーションを行っていて、札幌開催少し前まではなんと宮古島で…!
南国から北国までご苦労様です!笑

今回はHalf Bakedからかなり白熱!!
みんな欲しいキーワードを取るために必死です笑
(怪我だけはしないでね笑)

最終的に「AI×じゃがいも」、「お茶×キーボード」など普段は交わることのないキーワードが融合され斬新なアイデアが生まれました!
こちらのチームでは「JAGMO(ジャグモ)」という名前を命名し、どんな過酷な環境下でも育つ「宇宙じゃがいも」を開発するというアイデアを発表!
地球全体の食料自給率を上げることをミッションに掲げました。
1分ピッチで仲間集め!
アイスブレークを終えたところでいよいよ本番です!
ここで参加者は互いの考えを持ち寄り一分間のピッチの中でその思いを伝えます。
そこで出たアイデアの中から選ばれたもので最初のチームを作ります!
もちろん「そんな熱い思いのあるアイデアなんてないよ…」という方でも大丈夫!
他の参加者が発表したアイデアへ賛同するというのも大切な役割です!

こちらは「遅れた青春を取り戻したい!」と立ち上がった小松さん。
学生時代に起きたコロナウイルスによるパンデミックなどの苦い思い出を語ります。
普通では二度ない青春をどうしても取り戻したいんだ!と1分間の中で熱い想いを語ってくれました!
これを見ている皆さんは青春時代を謳歌することができたでしょうか?
もしそうでなければあなたも小松さんのチームの仲間入りです!

こちらは「謎の飯を食べたい!」というユーモアな欲望に駆られている石田さん。
地方各地に存在する”謎飯”の魅力を熱弁してくれました!
このように、それぞれが全く違うベクトルから興味関心のあるトピックに対してピッチを行うのが魅力です!

生まれたアイデアは投票によって厳選されていきます。
参加者は皆、共感したアイデアにシールを貼って投票します!

そして最後は残ったアイデアを創出した方々による最後の一言ピッチです!
チーム集めの最後のアプローチタイムにもなるので緊張感が漂います。

ピッチが終わるとそれぞれアイデアに賛同した人たちでチームが形成されていきます!
3日間を共にする仲間となるかもしれないのでみんな慎重にかつ真剣に話を聞いています。

なんとか無事チームが確定しました!
各チーム少し団欒の時間をとったところで一日目終了!….かと思いきや….
なんとファシリテーター岩城さんのお誕生日!

なんと今日はファシリテーター岩城さんの誕生日!(写真に岩城さん写ってないけど…)
誕生日ケーキとスパークリングワインのサプライズをご用意!
誕生日までSWにどっぷり浸かっている岩城さん、本当に素敵です!

これにて1日目は終了!
ゆっくり帰って疲れを癒しDay2, Day3に備えます。
Day2. 希望の朝、そして絶望の夜…
なかなか白熱した1日目。
参加者たちは、新たに出来上がったチームでの活動に期待が膨らんでいます。
私は、その期待に応えるべく運営としていち早く会場を開きました!
予定時刻の1時間ほど前の朝8時からです!
しかし!その数分後にはすでに参加者の姿が!
気合いの入り方が尋常じゃ無いですね!
スタートアップに必須なMVPという考え方。

全員が集合した時点で岩城さんは”MVP”という考え方について話します。
MVPとは「Minimum Viable Product」の略で、
「最小限度の価値を測定できるもの」と定義しています。
最初のお客さんとなる人に対して、いきなり完璧な価値を提供するのは困難であるということを前提に、与える価値は変えることなく最小限の形で提供できる仕組みを探ることの大切さを学ぶことができます。
お金も時間も限られるスタートアップの立ち上げ段階で、はじめにどのような製品を作るべきでしょうか?
ここでは「車というものを知らない人に車の価値を伝えるには?」という問いかけから話は始まります。
車が与える価値の一つとして「目的地まで短時間で移動できる」ことが挙げられます。
それと同じ価値をよりスモールに提供できる方法を考えてみましょう!

そこで例に上がったのがスケートボードです。
確かにスケートボードでも短時間で移動することができますし、車より低コストでその価値を伝えることができます!
これがMVPという考え方です!
SWでは最終審査の評価基準にもなるこちらのMVP。
参加者たちは、考えたアイデアの中でできる限りスモールに価値を提供できる方法を探っていきます!

ちなみにこちらは、岩城さんの娘さんが作ったMVP!
木のブロックを使って作られたこちら。何かわかりますか??
こちらは、「ニンテンドースイッチ」だそうです!
なんとも可愛らしいMVP!笑
岩城さんのファシリテーションには度々、娘さんのお話が登場します笑
(かなり溺愛されているご様子!笑)
bokashi Baseさんの美味しい昼食でひと段落。

昼食にはとっても美味しく健康的な豚汁とおにぎりをご提供いただきました!
実は、会場であるbokashi Baseさんを運営している大倉ご夫妻はなんと余市町の農家さんなんです!
通常営業時には一階にて北海道産の食材と野菜を中心としたお食事が楽しめるとのこと!
ぜひ皆さんも行ってみてください!
街頭調査で実際のニーズに迫る!
チームの話し合いの中では、さまざまな仮説が生まれていきます。
「こんな人はこんなお困りごとを抱えているのではないか?」
「こんな解決方法だと顧客に喜ばれそう!」
しかし!頭の中で考えていることと現実には意外に差があります。
なのでSWではいかにその仮説を検証したか?が重要になってきます。

こちらは、チーム「ホッピー」。
北海道を愛してやまないメンバーで形成されたチームで
「道外からくる観光客により北海道を好きになってもらいたい!」という熱い思いに燃えています。
しかし、想いはあるものの、ビジネスを作るべく課題が見つかりません。
とりあえず思い当たる道外観光客の課題を列挙し早速街頭で聞き取り調査に行きます!
結果…20人ほどにインタビューをするも、それらの課題に該当した人はなんと0人…
チームの話し合いで出た仮説とリアルとのギャップに翻弄されている印象でした…
(そんな彼らの苦難はメンバーである右田くんのこちらのnoteに記載されているのでぜひ読んでみてください。)
コーチングで振り出しに…
さて二日目の醍醐味となるコーチングのお時間です!

写真は今回ご協力してくれたコーチの方々です!
左から
鶴島 暁さん:学生起業を経験し、現在は6社の会社を経営。メイン事業は経営コンサルタント。
大久保 快さん:INE株式会社所属。現在はボタニストのマーケティングを担当。
桝田 聡志:札幌市立大学デザイン学部の助教。プロダクトデザイナー。
上田朗大:株式会社上田商会。上田商会グループ社長。
それぞれ異なる分野のスキルを持つコーチたちが、各チームに新たな観点からの意見やアドバイスを提示していきます。
本気のメンタリングにみんな前のめりで話を聞いています。
順調に進んでいるかのようにみられたチームもコーチたちからの問いに翻弄されていきます。
コーチング終了時点でみんなの顔は、+5年ほど歳をとります笑
コーチ達のあらゆる角度からの意見に頭はパンパン。
朝の希望に満ち溢れた姿はどこへやら笑
これがSW二日目の「いったん振り出しに戻る!」という絶望であり醍醐味です!
大丈夫!あとは上がるだけ!
コーチングでガクッとテンションが下がる参加者達。
そこですかさずファシリテーションの岩城さんが話します。

「Where you are(あなたのいる場所)」と書かれたマップには青い点が。
岩城さん曰く、「参加者の皆さんが今いる場所はここ」とのこと。
これは、参加者の気持ちの浮き沈みを表しています。
コーチングや街頭調査で思ったようにうまく進まず、迷いや不安が生じている状態。
岩城さんは、ここから打破する策を優しく教えてくれます。

「◯◯だから△△にちがいない。」という思い込みへの危険性を語ります。
固定観念を疑うことは非常に重要です!

「No Talk, All Action!」
これはStartup Weekendの最も重要な考え方です。
話し合いではなく、とにかく行動!

アイデアには価値はありません!
行動から生まれたものにやっと価値ができるのです!
こうして岩城さんから様々な考え方を教わった参加者達。
これにより「次にチームは何をすべきか?」がより明確になりました!
二日目を通して、やや混乱していた参加者の頭の中に、また希望の光が見え始めます。
これにて二日目は終了。
SWの三日間で一番ハードと言われる夜を乗り切りました!
明日はいよいよ発表です! 後編に続きます!
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Startup Weekend Sapporo
起業のプロセスを週末3日間でゼロから体験できる世界的プログラム「スタートアップウイークエンド(SW)」を札幌市内で年1回ペースで開催しています!ぜひご参加ください! Let's Startup Weekend!!
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