プログラミングを知る第一歩!ジュニア・プログラミング・ワールド2017に行ってみた!

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プログラミングを知る第一歩!ジュニア・プログラミング・ワールド2017に行ってみた!

今回私は、先日のサッポロクリエイティブキャンプ2017の会場でもあった札幌市産業振興センター(インタークロスクリエイティブ・センター)で開催された「ジュニア・プログラミング・ワールド2017」を取材してきました。

2017年10月8日(土)「ジュニア・プログラミング・ワールド2017」イベント当日の様子と、イベントに出展した企業・団体の方へ直接インタビューを行いましたのでご紹介します。

インタビュアー・構成・撮影 : 髙橋 知久 / 編集 : 広中 裕士 取材日 : 2017年10月8日(土)

「オリジナルゲーム作り」の様子

ジュニア・プログラミング・ワールド2017が開催される札幌市産業振興センターは地下鉄東西線「東札幌駅」から徒歩7分の場所にあります。

ジュニア・プログラミング・ワールド2017とは?

ジュニア・プログラミング・ワールド2017では、プログラミングに触れたことがない人でもサッと気軽に体験できるものから、じっくりと考えてプログラムを組み立てる本格的な体験まで、様々な「プログラミング」に触れることができる小学生と中学生を対象としたイベントです。

9つの団体がそれぞれ6つの教室を使用してプログラミング教室を開講しており、参加者は1階で受付を行った後、そこからそれぞれ受講する教室へ向かいます。

それでは、各教室の様子をご紹介します。

IchigoJamであそぼう! ①オリジナルゲームづくり

「オリジナルゲーム作り」の様子

「オリジナルゲーム作り」の様子

「IchigoJamであそぼう! ①オリジナルゲームづくり」では、こども用プログラミング専用パソコンIchigoJamの基盤をはんだ付けするところから、作ったパソコンを使って実際にオリジナルゲームをプログラミングするところまでを一環して体験できるワークショップです。

このワークショップの主催はKidsVentureで、キタゴエでも何度かその内容を紹介をしています。KidsVentureの記事はこちら

参加した約30名の小中学生は、慣れないはんだ付けに悪戦苦闘しながらも、最後は自分のオリジナルゲームを作成し、楽しくプログラミングを学びました。

「オリジナルゲーム作り」の様子

「オリジナルゲーム作り」の様子

「オリジナルゲーム作り」の様子

「オリジナルゲーム作り」の様子

IchigoJamであそぼう! ②昆虫型ロボットのダンスプログラムづくり

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

「IchigoJamであそぼう! ②昆虫型ロボットのダンスプログラムづくり」では、NPO法人NEXTDAYが主催する、子どもたち自身で考え試行錯誤しながらプログラミングでロボットを<光らす、動かす、調べる>を体験できるワークショップです。

昆虫型ロボットにIchigoJamとセンサーをつないで、プログラミングで動かす仕組みを学びます。

IchigoJamの基盤をはんだ付けするまでの作業は①のワークショップと合同で行い、そこから実際に昆虫型ロボットのプログラミングを学びます。

プログラミングは誰でも簡単に覚えることができ、わからないところはしっかりと周りのサポーターが教えます。

最後は、子どもたち自身でプログラミングを行ったロボットを実際に動かして遊びます。自分たちが組んだプログラムで実際に昆虫型ロボットが動く様子を見て会場は大盛り上がりとなりました。

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

「昆虫型ロボットのダンスプログラミングづくり」の様子

IchigoJamであそぼう! ③温度や明るさで色が変わるLEDフラワーづくり

LEDフラワーとプログラム

LEDフラワーとプログラム

子ども達がはんだ付けでIchigoJamを作成し、温度や明るさのセンサーと光ファイバーを使用してLEDフラワーをつくるサッポロ・オープン・ラボ主催の体験教室です。

光センサーについて学び、IchigoJamを使用して自分オリジナルのLEDフラワーを作成します。参加した子どもたちは、いかに綺麗に見せるかを考え、どのような状況で明るくなるか、暗くなるかについて楽しく学んでいました。

LEDフラワーとプログラム

LEDフラワーとプログラム

LEDフラワーとプログラム

LEDフラワーとプログラム

子どものための無料プログラミング・クラブ

「子どものための無料プログラミング・クラブ」の様子

「子どものための無料プログラミング・クラブ」の様子

子どものための無料プログラミング・クラブ、CoderDojo Sapporo(コーダー道場札幌)が3つの体験教室を開いていました。普段行われている「プログラミングを遊びながら学べるCoderDojo」に限らず、「ゼロから学べるスクラッチ入門体験」や「小さなコンピュータボードmicro:bitを用いたプログラミング+モノを動かせる体験」を開催していました。

ニンテンドー3DSでプログラミングづくり

「ニンテンドー3DSでプログラミング作り」の様子

「ニンテンドー3DSでプログラミング作り」の様子

株式会社スマイルブームさんが開発した「プチコン3号 SMaileBASIC」と呼ばれる商品を使い、ニンテンドー3DSだけで簡単なゲームづくりが体験できる教室になっています。

今回お見せすることはできませんが、あらかじめ用意されたジャンプアクションゲームに新規で機能を加える内容です。キャラクターを動かすだけでなく、敵やアイテムを配置するプログラムを子どもだけでなく、親子で一緒に作成していました。

ロケットアクションゲームをつくろう!!

「ロケットアクションゲームをつくろう!」の様子

「ロケットアクションゲームをつくろう!」の様子

PCN札幌が主催するScratchと呼ばれるプログラミング言語学習環境を使用したゲーム作成教室。主催側から与えられた、ゲームを作成する上での3つの「ミッション」をクリアして、子ども達だけのロケットアクションゲームを完成させる内容になっています。

最後は自分の作ったゲームを実際にプレイし、最高得点を目指して大いに盛り上がりました。

ビジュアルプログラミングツールを用いた初心者向け体験

一般社団法人みんなのコードが主催するのは大人気ゲーム「Minecraft」を題材に作成されたプログラミング教材を活用した教室。子ども達はコンピューターに指示をする原理を教材を通して勉強する体験内容になっています。

ロボット教室OzobotでGO!

Ozobotが動いている様子

Ozobotが動いている様子

こちらはOzobotと呼ばれる手のひらサイズのロボットを使用しプログラミングを学べる「ものづくりオフィス」が主催の教室です。このロボットはプログラミングを行うことで、紙の上に描かれた線の色を認識して、線上を辿って動くことができます。

子ども達はこのOzobotを使用して、受付で渡された“ミッション”を達成しなければなりません。紙とシールを上手く利用し、出発地点からゴールを目指すプログラムを作っていました。

IchigoJamであそぼう!を主催したNPO法人NEXTDAYの佐々木さんと、サッポロ・オープン・ラボに参加する株式会社アートフルの船戸さんにインタビューを行いました。

今回「Ichigojamで遊ぼう!」のワークショップを行われていた株式会社アートフルの船戸大輔さんと、NPO法人NEXTDAYの佐々木束さんにお話を伺うことができました。

開催にあたっての想いや、子どもたちの将来に対する考えについてをご紹介いたします。

NPO法人 NEXTDAY 佐々木 束さん

NPO法人 NEXTDAY 佐々木束さんにインタビュー

NPO法人 NEXTDAY 佐々木束さんにインタビュー

ーー今回、なぜ昆虫型ロボットを教材にしたのでしょうか?

佐々木 : 今の時代、子どもたちが何かモノを作るという機会が減ってきてしまったという印象があります。プラモデルを1から作ることも少なくなってきて、「出来上がったものを買って、動かして終わる」というのが一般的になってきた時代なのかもしれない。

そういう時代なのかもしれないけども、手作りでどうしてこれが動くのか、というのを知ってもらいたいと思っています。なので、いろんな教材を持っているんですけれど、今回は(タミヤ)プラモデルキットを買ってきて、これをIchigoJamで動かしてやりました。

子ども達が光り物、動くものが大好きなのは、昔の子も今の子も何にも変わらないですよね。であれば、こうやって動くものをさらに自分の力で動かせる。難しい知識とか経験がなくても、パンドラの箱じゃないけどブラックボックスを開けてあげて「こういう仕組みなんだよ」って見せてあげて経験してもらうことが大事だと思います。

特に小学生っていうのは体験から学ぶ、遊びから学ぶってのいうのが昔も今も変わらないので、そういうことを考えてこういった教材を選びました。

ーー今日の手応えはいかがだったでしょうか?

佐々木 : 私たちの普段の講座は親子講座をやっています。親が隣について子どもさんと一緒になって教え合う。けど、今日は子どもだけ参加してもらって。子どもたちの笑顔と真剣になる顔に、親もびっくりしていました(笑)

サポートはしますけども、自分たちで分かったら作り変える。自分で率先して、やれるのは印象に残って良かったかなと思います。それが手応えを感じた部分ですね。

ーー佐々木さんが考える理想の子どもの将来像を教えてください

佐々木 : 子どもの将来像は作りません。その時々で変わるので。今を楽しんでもらう。その代わり夢を持ってもらうためにプログラミング教室を開いているんですよ。子ども達にITの世界を教えてあげたい。先生方にこういった世界を教えてあげないといけない。しかし、大人に教えるのは難しい。子どもに伝わらない。

子ども像を描いてもいいのだけれども、今の子ども達にこういう世界の入り口を知ってもらうだけでいいのかな。どういう子どもになるかは子ども自身が考える。学びの入り口を見つけてもらえればいいかなと思っています。

ーー今後の展望を教えてください

佐々木 : 今後は全道いろんなところへ行って地方の子どもに夢を与えたい。北海道は広いですから、札幌だけが今一極集中で集まっていますけど、できればあちこち行って地方の子ども達にもこういった面白い世界を知ってもらいたいなと思っています。

地方の子たちはあまりこういう機会がないので、夢を届けたいと思います。

ーーありがとうございました!

株式会社アートフル 船戸大輔さん

株式会社アートフル 船戸大輔さんにインタビュー

ーー今回なぜLEDフラワーを使ったワークショップを開かれたのですか

船戸 : 僕らオープンラボのテーマはアート・サイエンス・テクノロジーというテーマでものづくりを楽しんでもらうということが第一にあります。

その中でプログラミングをワークショップで扱う場合は、プログラミング自体を楽しんでもらうことも大事ですが、プログラムを工作やサイエンスなどにどう活かせるか、どういう発展ができるか、その感触をつかんでもらうことに重きを置いてワークショップを開いています。

今回は、LEDフラワーという光ファイバーにLEDの光を通して花が咲いたような作品作りのワークショップを開きました。LEDフラワーの作品作りはずっと前からやっていたのですが、PCN札幌さんやKidsVentureさん、NEXTDAYさんとの打ち合わせがあった時に、IchigoJamを使っていて、そこで「これ面白いよね。」っていう話があり、それをきかっけに開催を決めました。

私は以前、福井市鯖江で開催されたハッカソンに参加したんですよね。そこでIhigoJamに触れて、面白いし使いやすいなと感じ、今回LEDフラワーのコンテンツとIchigoJamを組み合わせて、ワークショップをやってみようと思いました。

ーー今日の手応えはいかがだったでしょうか

船戸 : 今回一緒にichigojamをテーマにしたPCN札幌さんやKidsVentureさん、NEXTDAYさんなど、同じ目的やモチベーションを持った方々が、団体などの垣根なくお互いに協力してワークショップを開催したりすることができるようになってきたというのは、ワークショップを開催する側も受ける側もとても良い環境になってきていると感じています。

とくに、これまでワークショップの参加者さんから多かった声に「次回はいつですか?」というのが多く、なかなか1団体の有志で手弁当で実施している現状では、メンバーそれぞれ仕事もあるのでコンスタントに開催というのが難しかったですが、団体同士でネットワークができると、互いに活動の紹介ができるので、参加者の方も継続的に体験をしてもらえるのかなと思います。

そういうプログラミングを取り巻く環境が札幌でも広がっている、ということに今日の手ごたえを感じています。

ーー船戸さんが思う子どもの将来像を教えてください

船戸 : 全員がプログラミングできなくてもいいと思っています。ただ、プログラミングがなんなのか触れるってことが大事。

知らないより知った方が絶対いいし、プログラミングって、普段私たちの暮らしの中で家電をはじめとして多くのものはプログラミングされたものですよね。世の中もっとIoT化が進めば、もっと見えない単位で僕らの生活にプログラミングされたものが存在するようになる。その中で、プログラミングってどういうものかある程度知っておくのは大事だと思います。

プログラミング言語って「言語」とついているくらい、一つの言語を覚えるといろいろなことができて楽しいものだと思っています。英語を覚えると海外の人と話すことができたりして世界が広がる、プログラムも一つ言語を覚えるとインターネットを通じた何かを作ったり、電子工作としてモーターやLEDを光らせたりなど、アイデアをもとに思考や身体を拡張できるツールとしての可能性があります。

興味を伸ばせるツールとして、いわゆるネットワーク、インターネットとかプログラミングを使って自分のできないことを拡張してやるといった意味や、身体とか知能の拡張性っていう意味でのプログラミングは凄い可能性があると思います。

そういうところに興味を持ってもらえる人が増えるというのは面白いかなと感じます。

ーー今後の展望について教えてください

船戸 : オープンラボの活動としては、内部に抱える必要はないのでどんどんドキュメントにしてオープン化していく。また、学んだことはオープンセミナーにして広めて使ってもらえたらいいですね。

オープンラボの団体自体のこだわりがないので、その時の必要なものを面白くできるっていうのは重要かな。アート、サイエンス、テクノロジーっていうテーマがあるんですけど、そういうのを体感できる場を作っていく。作っていく中で他の団体さんがやっているところに協力する。そういった活動に貢献できればなと考えています。

ーーありがとうございました!

まとめ プログラミングはもっと身近な世界になる!

子どもにとってプログラミングは難しい、まだ早い内容だとそう思い込んでいる方も多いのではないでしょうか?私もその一人でした。

ですが、今回ジュニア・プログラミング・ワールド2017に参加し、子どもの取り組む姿を目にすると、考えを改めるものでした。プログラミングは確かに子どもにとって難しい内容ではありますが、親や教師、企業や団体が学習する環境を用意し、学習をサポートしてあげることがやはり一番大切なのかもしれません。

昨今においては、パソコンやスマートフォンが急速に普及し、子どもが触れる機会も多くなって、興味や関心を持ち始めたと思われます。そういった子どもの素直な気持ちを親が酌み取ることが子どもとプログラミングを結ぶ大事なきっかけになると感じました。

イベント詳細情報

住所 〒003-0006 北海道札幌市 白石区東札幌5条1丁目1番1号
札幌市産業振興センター
電話番号 011-817-8911
開催日 2017年10月8日(土)13:00〜17:00
こちらのイベントは終了しました。
アクセス 大通で札幌市営地下鉄「東西線」に乗りかえ、東札幌より徒歩 7分
Webページ https://no-maps.jp/event/programming

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北海道情報大学3年安田ゼミナールに所属しております髙橋知久です。 キタゴエライターさんと同行し、私も投稿のお手伝いさせて頂いております。 宜しくお願い致します。

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