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データ活用時代の事業創りの鍵とは?第4回地域クラウド交流会・クラウド勉強会に行ってみた!

坪井社長
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2018年5月23日(水)18時より、エルプラザ(札幌市男女共同参画センター)の三階ホールにて開催した「第4回札幌地域クラウド交流会」と関連イベントの「クラウド勉強会」に行ってきました!

「地域クラウド交流会」とは、「地域の起業支援プロジェクト」です。地域の起業家と応援したい人たちの「交流、ビジネスマッチング」、起業家の事業プレゼンにその場で投票し応援を起業資金に変える「交流会型クラウドファンディング」を行うことができます。

そして、その前には「クラウド勉強会」として、先進技術であるブロックチェーンやAIを活用した課題解決を行う札幌のベンチャー企業、株式会社INDETAIL代表取締役の坪井大輔さんが登壇されるということで18時から行ってきました!

取材 : 木村直矢 赤沼俊幸 構成・撮影 : 木村直矢 取材日 : 2018年5月23日

クラウド勉強会

坪井社長の経歴坪井社長

特別講師、株式会社INDETAIL代表取締役の坪井大輔さん。現在は北海道科学大学客員教授も兼任されています。

講演履歴

JAXAをはじめ、様々なイベントでブロックチェーン技術など多数の講演をしています。

INDETAIL会社概要

INDETAILは札幌に本社を構えるエンジニア集団。特徴的なのはロシア、ベルギー、香港、台湾など様々な国籍の社員が集まっています。社名のINDETAILには「God is in the Details(神は細部に宿る)」、「細部にまでこだわってモノづくりをする」という意味が込められています。

ローカルベンチャーのロールモデルを構築する

ベンチャーの必要性

「道内企業ランキングは毎回同じ企業が並んでいる。上位の会社の顔ぶれが変わらないと、そもそも北海道経済は良くならない」と語る坪井さん。

「ベンチャー企業は小さいが社会的意義は大きい。今までの構造を否定し、イノベーションを起こしていかないと北海道経済は衰退していく」地方経済活性化のためにベンチャー企業が多く生まれる風土を作る、そのために目標となる企業が必要である、という想いから会社を設立されました。

ニアショア2.0

そんなINDETAILの事業軸は、「首都圏では実現できない付加価値の提供」。地理的拘束を必要としない分野を事業領域とし、「ニアショア2.0」という新しい提案を行なっています。

ニアショア2.0

地方の雇用を生むだけでなく、単価を引き上げ、所得を増やしていかなくては、地方経済は発展しない。そのために、先端技術による付加価値を生み出していくという考えです。

現在はビジネスソリューション事業とゲームサービス事業を主流とし、AIを用いてビッグデータを分析することで価値を上げる等の事業を行なっています。

成長”し続ける”ために

プロダクトポートフォリオ成長モデル1成長モデル2

成長するだけでなく、”し続ける”というのはなかなか難しい。どうバランスよく経営資源を配分していくかが経営手腕として重要」

プロダクトポートフォリオモデルを基に「IND Growth Drive Model」という独自の成長モデルを置き、投資事業、成長加速事業、収益化事業それぞれに合わせた事業を展開。すでにブロックチェーンの次になる新規事業を準備しているとのことです。

これからのIT市場–ポストスマートフォン時代

続いて坪井さんの考える、IT市場の変化・成長・今後の見通しについて。

ITの進化

「ITは会社で使うものから個人が使うものになっていること、toBからtoCに変化していることを前提として、物事を考えていく必要があります」

デバイスの変化

携帯電話が普及し始めて7年間で「携帯電話の後に何が流行るか」という”POST携帯電話”時代が訪れたように、スマートフォンも普及し始めてもうすぐ7年が経つ。スマートフォンの次に何が来るのかを皆が模索しているのが現在。

スマートフォンをベースにして、いろんな人間の機能がデバイス化していくということが”ポストスマートフォン時代”の流れ」だと坪井さんは考えます。

キーワードは”データ”

データ活用

「アップルはiPhoneというデバイスを売り、収入以外に何を求めているかというと、デバイスを使ったことによるデータを取ることです」各デバイスの目的はデータであり、データで商売をする時代になると言います。

4種の神器

IoTクラウドブロックチェーンAI、これらに共通するのは”データ”です。IoTはデータを取るための手段、クラウドはデータを置く場所、ブロックチェーンはデータを保管する方法、AIは保管した情報をどのように分析しアウトプットするか。

この4つが揃うことによって、データを活用した新しいビジネスが生まれます。坪井さんはこの4つを「4種の神器」と呼びます。

これからの事業創造は、「産業 × 4種の神器」

レガシー産業への警鐘

レガシー化している産業の企業さんは危険です。逆に4種の神器を持つ企業さんはチャンスです」IT活用で小売業界を大きく変えるAmazon Goの無人店舗、リユース業界を大きく変えたメルカリの例のように、既存のレガシー化した産業が次々とIT技術により淘汰されています。

坪井さんは「これらの最新のテクノロジーがこれからどんどん当たり前になります。当たり前になったときに自分たちが置いていかれないようにすることが大事になります」と警鐘を鳴らします。

その後はブロックチェーンのユースケース紹介として、ビットコインとはどういったものなのか、これから伸びるのかどうかなどをお話され、講演を終えました。

 

第4回札幌地域クラウド交流会

200人超えの会場が賑わう中、19時になり第4回札幌地域クラウド交流会がスタート!開会挨拶後は毎回恒例の「大人の本気の」ラジオ体操第1。

ラジオ体操

さんかくやまべェ

スペシャルゲストは、西区のゆるキャラ、さんかくやまべェ。

プレゼンタイム

ラジオ体操でアイスブレイクできたところで、いよいよメインイベントです!5名の起業家による3分間のプレゼンです。

プレゼンター①

1.パーソナルトレーナーの松永 健吾 さん

「ジムには通えないけれど食事やトレーニングのサポートが必要な人」のために、家にいてもスマホさえあればできる「オンラインパーソナルトレーニング」を開始。

教科書通りの食事制限ではなく、生活リズムに合わせた食事やトレーニング頻度を提案するダイエット方法が支持され、インスタグラムのフォロワーは1万人を超えるほどに。さらに全国に広げていきます。

プレゼンター②

2.「合同会社Anata」代表の飯塚 恭平 さん

「あなたの未来を呼び覚ます」を理念とし、誰もが持つ可能性を現実化し、自分らしく生きることを支援。

パーソナルコーチとして1対1で向き合う、大人の鬼ごっこなど大人も童心に帰ることで自分らしさを取り戻すイベントの開催、コミュニティとの関わりを生むカフェの運営という3つの事業を行なっています。

プレゼンター③

3.「鍼灸接骨院 虹色のWOODs」院長の牧野 裕昭 さん。冒頭では緊張をほぐすため自ら頭に鍼を刺し、会場の皆さんも驚いていました。

柔道整復師・鍼灸師という国家資格を持ち、整形外科に務めていた牧野さんは、よりリラックスして治療を受けてほしいという想いから、アロマを取り入れた新しい治療法を効果的に実践するため自ら開院。

運動療法や鍼灸に加え、アロマやハーブを用いることで、施術の効果を高めるだけでなく、自然治癒力を引き出す力もあるため、今後は、免疫力など自然治癒力を高め、多くの人が治療院や病院いらずになることを目指していきます。

プレゼンター④

4.「洋風丼とブリュレのお店DonBru」店主の越野 盛節 さん

北斗市出身の越野さん。幼少期、貧乏だったため、クリスマスと誕生日の年2回しか行くことができなかった1件の洋食レストランが大好きでした。越野さんにとって、幸せとは洋食でした。そんな幸せたっぷりな洋食を皆んなに提供したいという想いからお店をオープン。

「洋食を気軽に、お洒落に、美味しく」というコンセプトから、丼での別皿提供と自慢のクリームブリュレが特徴です。「いつか私の料理を日本中の方々に食べていただくことが私の夢です」と熱く語りました。

プレゼンター⑤

5.「株式会社結」代表の小林 由佳 さん

約4年前に乳がんになり、抗がん剤治療、そして右胸を全摘。治療後に困ったことが下着でした。機能性は優れるが地味でオシャレでない下着しかなかったのです。同じ病気の人たちにできることはないか、患者さんが前を向いて笑顔になってほしいという想いから、会社を設立。

可愛くて機能性があって、自分のカラダに合う、乳がん患者さんのための下着を企画販売しています。また、乳がんの患者さんのための下着ファッションショーも開催。乳がんのことを知るきっかけを日本全国、世界に広げていきます。

クラウド交流タイム

プレゼン後はクラウド交流タイム。自分がもっとも共感したプレゼンに投票したり、地域クラウド交流カードや参加者名刺コーナーから気になった方とお話したり、参加した方と名刺交換などができる時間です。

地域クラウド交流カード

「こんなビジネスと繋がりたい」「こんなビジネスしている人を探しています」「こんな提供ができます」が記載してある地域クラウド交流カード

名刺コーナー

名刺コーナーは参加者全員の名刺で裏までぎっしりに。

投票コーナー

最も応援したいプレゼンターを一人選び投票します。投票所は長蛇の列に。

投票状況

クラウドシステムkintoneを使い、リアルタイムで投票状況がわかります。

結果発表

投票終了、いよいよ結果発表です!優勝は…

結果発表

「株式会社結」代表の小林由佳さんです!優勝賞品として、kintone使用権利1年分が贈られます。

賞品授与

最後に全員で記念写真!

集合写真

ちいクラ生みの親にインタビュー!

今回はなんと、地域クラウド交流会を作ったサイボウズ株式会社の永岡恵美子さんにお話をお聞きすることができました!

サイボウズ永岡さん

ーー地域クラウド交流会を作られた経緯を教えてください!

永岡さん : こんな交流会があったらいいなと思って、作ったのを(会社から)新規事業にしてもらいました(笑)。社長から、「永岡さん楽しく働いてください。でも会社は仕事を与えないので、自分で作ってください」と言われて、「はい、わかりました!」と言って作ったのがこのちいクラです。

ーーここまで規模を拡大していく中で苦労された点はありましたか?

永岡さん : 交流会のイノベーションだと言って頂くように、新しい価値を提供しているので、既存のことを例として説明できないです。そのため、説明コストはすごいかかります。「来てみて、来たらわかるから!」と言うしかなくて、そこは大変でした。

ーー今回も200人越えの参加者となっておりますが、ご感想はいかがですか?

永岡さん : 私にとっては、(この交流会は)子供のような存在です。全国34名のオーガナイザーや関わってくれる方々皆んなのことが家族のように愛おしいんです。ですので、子供の活躍を見て喜ぶお母さんみたいな感じだし、みんなが楽しんでくれてると嬉しいし、ちいクラに関わってくださる方みんなを心から応援しています。

ーー最後にちいクラの今後について教えてください!

永岡さん : いま15県でやってるんですけど、もちろん47都道府県に広めたいと思ってますし、8月9日には、サンフランシスコでも開催が決まってるので、もっともっと海外に広めたいと思っています。あと、このチームちいクラに関わってくださるみんなで、ノーベル平和賞が取りたいと思っています。ノーベル平和賞だけは団体で取ることができるので、みんなで取りたいなと思っています。

 

さいごに

他の参加者の方々にもインタビューさせていただきましたが、「自分の事業に興味を持ってくれる人と繋がることができて励みになった」という声や、「エネルギーに溢れる人たちばかりでとても刺激を受けることができた」など、皆さん大変満足されていました。また、215名の参加者のうち半数は初参加と、このちいクラの勢いを感じました。世界にも広がろうとしているちいクラ、気になった方はぜひチェックしてみてください!

地域クラウド交流会過去記事

入澤社長が語る!起業における2つのターニングポイント。第3回札幌地域クラウド交流会とクラウド勉強会に行ってみた!

初開催で史上最高の来場者数を達成。日本一の盛り上がりを見せた第1回 札幌 地域クラウド交流会に行ってきた!

この記事を書いた人

木村 直矢
小樽商科大学4年生。札幌生まれ、育ち。学生団体やアルバイトでCRM、グループウェアなどシステムに触れる機会が多く、ITに興味を持つ。現在webプログラミング勉強中。趣味はギター、ライブ鑑賞。
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