とにかく行動する2日間!高校生起業体験 – StartupBase-U18 in Sapporo 2020

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とにかく行動する2日間!高校生起業体験 – StartupBase-U18 in Sapporo 2020

人材・育成領域担当ライターの木村です。高校生を対象としたアントレプレナーシップ醸成プログラム「StartupBase-U18 in Sapporo 2020」が、2020年1月11日(土)、12日(日)に北海道新聞本社にて実施されました。これは、キタゴエでも既にいくつか取材しているSTARTUP CITY SAPPOROの一翼をになうプログラムです。

取材・撮影・構成 : 木村綾 取材日 : 2020年1月11日(土)、1月12日(日)

アントレプレナーシップのためのプログラム 

StartupBase-U18は、株式会社まつりばが提供する高校生向けの起業体験プログラム。Startup Weekendをベースにしています。単に、高校生へ起業を促すのではなく、一連のグループワークを通じてアントレプレナーシップを実践し、気付きを得ることを目的としています。

株式会社まつりば 森真悠子さん

コンテンツ企画・運営を行う株式会社まつりば・森真悠子さんは、アントレプレナーシップについて人生を切り開く力と説明。「具体的には、新しい価値を生み出す力のこと。起業家に限らず会社員でも、アントレプレナーシップが求められる

札幌だけじゃない、釧路や苫小牧からの参加者も

当日、10名の高校生が参加。大半は札幌の市立高校に通う生徒で、その他、苫小牧、釧路からの参加も。札幌市内の進学高校に通う1年生(ニックネーム:だいちん)は、Instagramの広告を見て参加を決めた。「スタートアップに興味があった。他校の仲間と知り合いたいと思った」

参加した男子高校生。開始1時間ほどですっかり仲良し

プログラムの秘密、LEAN STARTUP

スタートアップというと、若者のやる気、思い付き、アイデアそのもののような印象があるのではないでしょうか。StartupBaseのプログラムで、参加者が強く求められ、評価を受けるのは、アイデアそのものではありません。アイデアを小さくとも形にして、素早く世に出し価値を検証することなのです。これはLEAN STARTUPという手法で、Airbnb、GoPro、メルカリ、有名スタートアップの多くが、これにより短期間で急激に成長したと言われています。

スケジュール、LEAN STARTUPを実践する2日間

形のないサービスは「やってみる」ところまで!

高校生のアイデアの多くは、形のないサービスが多数。手に取ることができるモノ・商品の試作品よりも、無形サービスの価値の検証は大人にとっても難しいものです。

森:「サービスの場合は、それらしい企画やニーズがあることの説明に終始してしまいがち。『なんかいいね』『あったらいいね』レベルでは、価値を証明したことにならない。本当にやってみて、発表会では具体的な顧客・ニーズを示してほしい」

実際に、他地区のStartupBaseでは高校生による「墓参りタクシー」が実証されています。自力ではお墓参りに行くことができない高齢者に、仏花をつけてタクシーを配車するサービスです。こちらはすでに資金集めまで進んでおり、アントレプレナーシップ・プログラムからビジネスが生まれた実例となっています。

どんなアイデアが優勝したの?

参加者は4チームに分かれ、それぞれのビジネスを発表、審査を受けました。大接戦の末、優勝は2チームに。

大きな手ぶりで躍動感のある発表をした、 株式会社WANTの2人

株式会社WANT「バスケをしたい人を集めるアプリ」

「〜〜したい」人を広く集めるサービスを開発しようと着手したものの、後半でテーマを絞ったほうが良いと気づきブラッシュアップ。運動をする人、特にバスケをプレイする人にユーザーを対象にしたアプリ。広告枠は、スポーツメーカー、モニター募集などの出稿を想定。広告費は3万円程度で設定したとのこと。

審査員の講評、優勝理由の解説では、サービスの目的、ユーザーを絞ったところ、実現可能性の高さが評価されていました。集客の作戦を立て、実用化が期待されるサービスです。

株式会社CYC(クリエイト・ユア・珍味)

お酒を飲んだことがないものの、昆布、シャケとばなど珍味が好きだという女子高生による、珍味のサブスクサービスです。買ったことがない商品を食べてみたいけれど、自分の好みではないものを買ってしまうことがないように考案されました。

質問者からは、スナック・ミーやアマゾンなど競合との差別化といった厳しい指摘がありました。それでも、自分の好きな食べ物、北海道らしい珍味で勝負しようという点が高く評価され、同時優勝に。

終始笑顔だった株式会社CYCの2人

惜しくも優勝を逃した2チームも写真とチーム名、事業内容をご紹介いたします。

株式会社マーチの3人、クリエイターの作品投稿・購入アプリを作成
Lesson Joy株式会社の4人、英語学習のためのコミュニケーション・カフェ事業で起業

おわりに、問いを立て主体的に取り組む力

アントレプレナーシップとは、広い意味では、答えを探すのではなく自ら問い立てる力、立てた問いを解くために行動する力、ということができます。起業家はもちろん、会社員だとしても、自分なりに問いを立てて主体的に行動するほうが、仕事や人生は断然面白でしょう。札幌で、アントレプレナーを増やし、起業や新規事業を多数創出したいというSTARTUP CITY SAPPOROメンバーの強い想いが感じられるイベントでした。

StartupBaseは、東京で年3回、北海道・神戸その他地域でも開催されています。フライヤーをお見かけになった時は、ぜひご参加ください。高校生はもちろん、大人も発表会部分を見学することができます。問いをたて、主体的にとりくむことができる人が街に増えるように、住民みんなで盛り上げていきたいですね。今後も、STARTUP CITY SAPPOROや関連イベントに注目していきます。

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私が書きました!

北海道出身、札幌育ち。 札幌と東京で二拠点生活をしています。 自分らしくびのびと働く人が増えたら、札幌がもっとステキな街になるなと思い、キタゴエに参画しました。取材活動で、街や仕事に愛着を持つ人とたくさん出会い、多様な働き方を模索していきたいです。

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