「3日間でアイデアをカタチに」Startup Weekend Sapporo Vol.7を取材してきた

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「3日間でアイデアをカタチに」Startup Weekend Sapporo Vol.7を取材してきた

「起業」や「事業開拓」のプロセスをゼロから学び、体験できるイベント「Startup Weekend Sapporo Vol.7(スタートアップ ウィークエンド サッポロ)」が2020年1月17日、18日、19日の3日間に渡りジョブキタビル8階の「space360」にて開催されました。

3日間でアイデアの紹介、チームの結成、形にしたアイデアのプレゼンまでを行う当イベント。キタゴエでは最終日のプレゼン大会の様子を取材してきました。

Startup Weekend Sapporo(スタートアップウィークエンドサッポロ)とは?

Startup Weekend Sapporo Vol.7(スタートアップ ウィークエンド サッポロ)

会場はジョブキタビル8階の「space360」

これまで世界150カ国以上、1,200都市以上にて4,500回以上開催された「スタートアップ体験イベント」であるStartup Weekendの札幌開催がStartup Weekend Sapporoです。

札幌での開催は今回で7回目。過去にもキタゴエでは何度か取材をしています。興味のある方はStartup Weekendのタグがついた記事をぜひご覧ください。今回お伝えしてない1日目2日目を取材した記事もありますよ。

Startup Weekend Sapporo Vol.7(スタートアップ ウィークエンド サッポロ)の参加者

今回の参加人数は学生14名、社会人13名。年齢は20代から50代と幅広い年代が集まりました

イベントの3日間。1日目に行われるのは各自のアイデアの紹介とチームビルディングです。アイデアに共感した仲間を集めチームを作ります。今回は6組のチームが誕生しました。

チームのメンバーはそれぞれハスラー・ハッカー・デザイナーとして役割を持ち2日目をメインに協力してアイデアをカタチにしていきます。この期間、すでに活躍している起業家などが務めるコーチからのアドバイスが受けられるのも当イベントの大きな魅力でしょう。

そして3日目最終日にカタチにしたアイデアのプレゼン大会が行われます。

6組のチームによるプレゼン大会

Startup Weekend Sapporo Vol.7(スタートアップ ウィークエンド サッポロ)の審査員

審査員の3名。左から加賀さん、村田さん、入澤さん

最終日の17時からプレゼン大会が始まりました。各チームのプレゼン時間と質疑応答の時間はそれぞれ5分間。ムラタオフィス代表取締役の村田利文さん、エコモット株式会社代表取締役の入澤拓也さん、アクセンチュア株式会社テクノロジーコンサルティング本部managerの加賀新さんが審査員を務めます。

各5点ずつ合計15点満点で採点して上位3チームを決定し1位のチームには叙々苑のお食事券5万円分が贈られます。どのチームが1位になったのでしょうか。それでは各チームのプレゼンの様子をお伝えします。動画もあるので合わせてご覧ください。

企業留学「企業留学」

チーム「起業留学」のプレゼンしたサービス「起業留学」

チーム「企業留学」のプレゼンしたサービス「企業留学」

 日本ハムが2019年15日に45歳以上を対象に213名を82億円で早期退職を実施するなど、いくつかの企業で大規模なリストラ行われています。主なターゲットは50歳前後のいわゆるバブル期に大量に入社した人々。リストラされる方も辛いですが、リストラを伝える人事担当者の心理的負担も大きいでしょう。

そこで、人事担当者の心理的負担をなくすために再就職100%保証をうった転職サービス「企業留学」を考えました。「企業留学」はリストラ企業で働いてる人に対して再就職のための技術支援と再就職先とのマッチングを行います。またすぐに再就職するのではなく候補の就職先へはお試し期間として1週間や1ヶ月働いてみることでミスマッチを防ぎます。

3位:notobank「everboze」  

チーム「notobank」のプレゼンしたサービス「everboze」

チーム「notobank」のプレゼンしたサービス「everboze」

あるオンライン学習サイトによるとプログラミングを学びたい人は100万人いるらしく、学び始めても9割は挫折してしまうとのこと。学びたいけど何をやればいいのか分からない。一人じゃモチベーションが続かない。という経験をしたことがある人は少なくないでしょう。

「everboze」はそんな人に向けて具体的に起こすべき行動を提示したり、同じ目標を持った人、同じレベルの人と知り合えて刺激しあえるコミュニティを提供してくれたりするサービスです。学びたいことや目標を設定することで、ユーザーのレベルに応じた読むべき本やオススメのイベント・セミナーが提案されます。イベント情報には同じレベルの人が何人参加するのかなどが見えるようになっており、これにより学習意欲を刺激します。アプリは無料で、アフィリエイト収入やイベント仲介手数料、アプリ内広告による収益化を考えているとのこと。

プレゼンしたチーム「notobank」は表彰式で3位を受賞しました。

ホンヤクコンニャク「ホンヤクコンニャク」   

チーム「ホンヤクコンニャク」のプレゼンしたサービス「ホンヤクコンニャク」

チーム「ホンヤクコンニャク」のプレゼンしたサービス「ホンヤクコンニャク」

「ホンヤクコンニャク」は外国人観光客へ日本人の生の声を届けたいという思いから誕生した日本人が投稿したSNSの旅行情報を翻訳してまとめるサービスです。
 
旅行情報の取得方法を外国人観光客に聞いたところ、母国語で書かれたガイドブックや旅行情報サイトがほとんどだったとのこと。日本の情報を手に入れるなら日本のサイトを読むことが最適ですが、外国人にとって日本語を理解することは簡単ではありません。しかし、母国語だけで収集した情報の中には悪質な情報も紛れていて、ボッタクリにあってしまったという例もあります。かといって、外国語で調べるのもかなり手間がかかります。
 
そこで「ホンヤクコンニャク」では日本語で書かれた口コミを翻訳して分析を行いまとめます。より一般的な情報を取得するために口コミの情報元に使用したのはSNS。SNSであれば口コミサイトのような操作された口コミが紛れる可能性も低く、情報を取得した外国人観光客がボッタクリなどに引っかかるリスクを回避できるかもしれません。

特別賞:肉じゃが「Run to the Moon」

チーム「肉じゃが」のプレゼンしたサービスRun to the Moon」

チーム「肉じゃが」のプレゼンしたサービス「Run to the Moon」

「Run to the Moon」は運動×コミュニティをテーマに仲間と楽しく運動できて痩せられるコミュニティをアプリとして提供するサービスです。ターゲットは痩せるためにジムに行ったりとアクションは起こしてるけど、1人ではなかなか運動が続かない男女です。

すでにランニングのコミュニティはジモティなどで募集があるものの、本人確認がされてるわけではないので不安があります。「Run to the Moon」は会員登録時に実名や住所を登録するので安全性が担保されます。加えて独自の機能としてチームによる具体的なゴール地の設定があります。例えば沖縄をゴールに設定したなら、北海道→沖縄の距離約3500kmをチーム5人で走るという機能です。さらに達成したら地域の特産品などがもらえるご褒美つき。

月額は1000円とジムに通うよりは低料金。チームで目標を持って走ることでダイエットのモチベーションを維持します。

プレゼンしたチーム「肉じゃが」は表彰式で特別賞を受賞しました。

1位:KASSORO「TABIDASE.COM」

チーム「KASSORO」のプレゼンしたサービス「TABIDASE.COM」

チーム「KASSORO」のプレゼンしたサービス「TABIDASE.COM」

チーム「KASSORO」がプレゼンしたのは旅行者向けのクラウドソーシングサービス「TABIDASE.COM」
旅行に行きたいけど、プランを考えるのが難しい人と旅行先に詳しい人を繋ぎます。サービスを使うことで、トラベラーは旅行代理店に頼むより安く理想的な旅ができ、アドバイザーは自分が持っている情報をお金に変えることができます。

アドバイスの品質の問題についてはリクエストする側とアドバイスする側を相互に評価して評価が高い人がより上位に表示される仕組みを取り入れることで保証するとのこと。またサービス開始当初は地域の観光協会などにお願いしてアドバイザーの推薦をいたただくことを想定していると話しました。

チーム「KASSORO」は表彰式で見事1位に輝きました。

2位:ドローンズ「ドロパス」 

チーム「ドローンズ」のプレゼンしたサービス「ドロパス」

チーム「ドローンズ」のプレゼンしたサービス「ドロパス」

空撮ができることで近年人気のドローン。しかし飛ばしたくても飛ばすところが全然ないという現状があります。札幌市も実は公園で飛ばすのは禁止だそうです。しかし無許可で飛ばすのが禁止なだけで、私有地の中で許可を取れば飛ばすことは可能です。

そこでチーム「ドローンズ」が考えたのがドローン許可をとった土地をユーザーに提示して、ドローンの使用場所を提供するサービス「ドロパス」です。ユーザーは予約時に代金を支払い、手数料を引いた金額が土地提供者に支払われます。イベント2日目・3日目を使いすでに7カ所でドローンの許可をもらい、すでに2件契約することができたとのこと。

「ドロパス」ではドローン使用場所の仲介以外にも

  • 飛行ログサービス
  • ドローンコーチマッチング
  • 空撮依頼
  • ジオフェンス機能

と言ったサービスの展開も考えていると話しました。

チーム「ドローンズ」は表彰式で2位を受賞しました。

自分のアイデアをカタチにできる絶好の機会

Startup Weekend Sapporo Vol.7(スタートアップ ウィークエンド サッポロ)の懇親会の様子

イベントの最後には懇親会が行われました

普段の生活の中で「こういうサービスがあったらいいな」と思いついたり、もしくは、すでにいくつかアイデアを持っていたりしても、そのアイデアを具体的なカタチにするのは簡単ではありません。1人では何から始めたらいいのか分からないものです。

Startup Weekend Sapporo には相談のできるコーチやメンターがいて、協力しあえる仲間がいます。チームで活動することはいろいろな意見が聞けますし、行動を起こす心理的なハードルも下がります。アイデアをカタチにする過程を気軽に体験できるイベントは貴重だと思います。3日間できっといろいろな収穫があることでしょう。

何かカタチにしてみたいアイデアがある方や起業を考えている方など、次回のStartup Weekend Sapporo Vol.8に参加してみてはいかがでしょうか?

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