IT企業が図書館運営も!? 美唄未来開発センターへ行ってみた!

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IT企業が図書館運営も!? 美唄未来開発センターへ行ってみた!

これまでキタゴエでは、ITの力を使って地方活性化につなげようと取り組んでいる美唄市、およびその企業を特集しています。

今回は、美唄未来開発センターを取材させて頂きました。美唄で主に自治体の業務支援システムの開発を中心に行う同社の取り組み、そして地方でIT業を営むメリットなども伺いました!

インタビュアー・取材・撮影 :中村真紀・高橋アメリ 構成:高橋アメリ 取材日: 2018年4月24日(火)

場所

美唄ハイテクセンター 外観

美唄未来開発センターは、美唄ハイテクセンターの一室にオフィスがあります。美唄ハイテクセンターの建物や役割については、次回の記事にて詳しくレポートさせて頂きます。

美唄ハイテクセンター 〒079-0261 北海道北海道美唄市字茶志内726番2

〒079-0261 北海道北海道美唄市字茶志内726番2

美唄未来開発センターオフィス

オフィスの様子

主な業務内容について

美唄未来開発センターの主な業務内容について伺いました。(以下、質問者の発言は青字で記載します)

美唄未来開発センター 大道様

まずは、美唄未来開発センターの主な取り組みについて教えて下さい。

大道:弊社は、情報化推進という目的のもと、美唄市の第三セクターとして設立されました。自治体でのシステム開発・販売を中心に行っています。また、市民向けに「ITホスピタル」と名付けたサービスを展開しています。これは、市民の「インターネットが繋がらない」「パソコンが壊れてしまった」といった、パソコンに関するお悩みを解決するものです。他、デザイナーもいるのでホームページ作成を行ったりもしています。

美唄未来開発センターは、パソコンの中のシステム開発・運用から、市民へのサービスまで、パソコン関係をトータルでサポートされているのですね。

中でも、メインとなる「図書館システム」について伺いました。蔵書検索システムについて、開発の経緯を教えて下さい。

大道:昔は、本を借りるときは背表紙に名前など手で書いていましたよね。貸出・返却にまつわる手続きを全て手作業で行っていましたが、美唄市から依頼を受け、開発することとなりました。当時はそういったシステムがなかったので、システムエンジニアに協力してもらったり、実際に図書館で働いている司書さんの声を取り入れながら、ゼロベースからスタートしました。リリースまでは約2年かかりました。

蔵書検索システムを導入している企業や学校を教えて下さい。

大道:道内19の自治体や道外企業が利用してくださっています。札幌では、中央図書館の座席予約システム導入のお手伝いをさせて頂き、秋ごろに導入予定です。

「弊社のシステムはここが違う」ところがあれば教えて下さい。

大道:地域の小学校などとの連携したサービスを展開できるという点です。通常、このようなシステムは「公共施設向け」「学校向け」といったように分けられていますが、弊社の場合は一緒になっています。

学校の図書館には、担当の先生によって熱量が異なってしまうことがあり、結果本の導入にバラツキが出てしまいます。そのため、公共図書館とシステムを連携させることで、生徒が学校にない本を、公共図書館で借りることができるなど、図書館利用の幅を広げることができます。

自前でシステムを作っているからこそ、各図書館ごとの要望にもフレキシブルに対応することができるという点は当社の強みでもあります。

図書館館長にも伺いました

図書館長

美唄未来開発センターでは、図書館システムを開発するのみならず、美唄市立図書館の運営もしています。今日は図書館長の奥山様にお越しいただき、運営にまつわるお話しも伺いました!

今回、図書館の運営が民間に切り替わったとのことでした。図書館といえば、カウンターで貸出や返却を行うイメージでしたが、ITとはどう関わりがあるのでしょうか?

奥山:図書館の仕事には、カウンターで貸出・返却を行うだけではありません。それ以外にも、「選書」や「レファレンス」という業務があります。

「選書」とは、1年の予算内で購入する本を選ぶ業務です。話題の本は需要が高いですが、そればかりにならないよう、ジャンルに偏りないかを見ながら、バランスよく行う必要があります。

また、「○○について調べたいけれど、どんな本を見たらいいですか?」といった、本の問い合わせ(レファレンス)にも対応できる必要がありますので、これらの業務は司書の方にお願いをしています。

蔵書検索システムを利用することで、本の在庫状況の把握や本の検索がスムーズになったため、レファレンス業務が楽になったと感じています。

ちなみに購入した本はどれくらいの期間、図書館に置かれるのでしょうか?

奥山:新聞や雑誌以外は、明確な期間はありません。状態に応じてリサイクルブックフェアという催しで、本を市民に無料で提供したり、どうしてもボロボロになってしまっていて読むのが難しいものは処分するなど、司書が判断しています。本は市の税金で購入しており、市民の財産になるので、気軽には捨てられません。

今年もまた蔵書を増やす予定ですので、今まで利用していなかった人にも来てもらえたらと考えています。

他にも図書館の来館を増やすためにされていることはありますか?

奥山:子供たち向けの読み聞かせを行っています。小さいときから本に触れていると、大人になったときも本を読む習慣がついています。長い目で見て活動しています。

民間になったからこそ、痒いところに手が届くというか、色々な発想で取り組んで市民に還元していけたらと考えています。足を運んでもらいやすい図書館になるように、今年はチャレンジの年ですね。

大都会ではないからこそ、学校や公共機関が一丸となった取り組みや、細かなところに行き届いたサービスを提供できますね。そんな前向きなお話しを伺うことができました!

地方でIT業を営むことについて

美唄未来開発センターのおふたり

大道:地方は東京などと比較してコストがかからないと言われているので、技術があれば仕事は入りやすいですが、少子高齢化などの社会的背景や地域の状況もあり、働き手自体が少ない状態です。弊社もその波を受けつつあります。

最近「働き方改革」が話題ですが、在宅ワークなども視野に入れ、検討していきたいと考えています。


「地方だから…」といった風に思わずに、果敢に新たな取り組みに挑戦されていた美唄未来開発センターからは、勢いを感じました!

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私が書きました!

合同会社EVOLbyAmeri代表。こちらではコワーキングスペースの取材やITイベントを担当。他の媒体では観光系や女性向けライフスタイルなどで執筆しています。

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