最近、さらに注目度が上がっているインターンシップ。でも「実際、インターンシップではどんなことをしてるの??」と疑問を抱いている方は多いでしょう。周りにインターンシップ経験者がいない方は想像が難しいと思います。
今回、以前キタゴエで取材したノースグリッドに声を掛けていただき、インターンシップ発表会を取材。発表会の模様と、発表会直後のインターンシップ生にインタビューを行いました。本記事ではインターンシップは実際に何をしているのかをお伝えしたいと思います。
インタビュアー・撮影・構成 : 赤沼俊幸 取材日 : 2017年9月1日
目次
ノースグリッドとは?
株式会社ノースグリッドはWebアプリケーションシステムの設計・開発を行っているエンジニア集団です。自社製品としては累計1,500社が導入したProself(プロセルフ)が有名です。Proselfについては以前、キタゴエでも詳しく取り上げました。
1500社が導入した自社製品、Proselfと受託について聞いてみた!
オフィスは札幌市豊平区にあり、地下鉄東豊線豊平公園駅から徒歩30秒という抜群のアクセス。オフィスの様子は以下の記事よりご覧ください。
ノースグリッドのインターンシップとは?
ノースグリッドのインターンシップはあらかじめ課題が与えられ、その課題に対して取り組んだ様子を最終日に成果として発表します。インターンシップの課題は「Webシステムを使ったToDoリストの制作」です。
データベースを扱い、サーバーサイド側はJava、クライアントサイド側はHTML、CSS、JavaScriptを使います。ToDoリストというWebアプリケーションを実際に作りながら、Webアプリケーションについての基礎知識を学ぶインターンシップです。
インターンシップの最初は座学で基礎知識を学びます。その後、先生を務めるノースグリッド社員と、どんなToDoリストを作るかを相談しながら、目標を決めます。インターンシップ期間は土日を挟んでの10日間。最終日のこの日、インターンシップの成果発表会が行われます。
インターンシップ最終日成果発表会
今回取材したインターンシップの発表会は2017年9月1日(金)、ノースグリッド社の会議室で行われました。発表者と、インターンシップの先生を務めた社員と、菊池社長、社員の方が集まりました。
インターンシップ最終日の成果発表会、発表するのは2人。トップバッターは公立はこだて未来大学3年の郡司貴明さん。10日間のインターンシップ期間の中で、どういったToDoリストができたかのデモを行いながら、発表しました。
入力フォームにやること、期日、優先度を入力して、送信すると、ToDoを登録できます。優先度は設定しないで、送信するとエラーが出ます。期日、優先度でソート(並び替え)できます。
発表後は社員の方より講評があります。「10日間の中、これだけの物が作れたのはすごい」「発表が上手い」などの感想がありました。
その後は先輩社員によるセキュリティやバグチェック。郡司さんの制作したToDoリストは適切な型を設定していないため、型を無視した値を入力すると、適切ではない値が入るバグが見つかります。
「今回は期間が短かったため、全てのバグをなくするのは難しいですが、データベースも扱っている関係もあり、仕事ではこのようなセキュリティチェック、バグチェックを行います」と菊池社長によるアドバイスもあります。
続いては田中実さんからの発表です。田中さんはノースグリッドの新入社員です。田中さんの入社と、インターンシップ生の受け入れのタイミングがほぼ同時期であり、課題も同一だったため、新入社員研修とインターンシップが同時に行われました。
田中さんはインターンシップ生の郡司さんよりやや早く入社。約3週間の制作期間の中でどういったToDoリストができたかを発表しました。
タスクを入力して、サブミットボタンを押すと、タスクのレコードが挿入されます。終了したら終了済みに移動します。ソートや優先度の設定機能も充実しています。
社員からの講評として「高機能ですね」「デザインがカッコイイですね」「コントラストが強くて、見やすい」という高評価がありつつ、「カレンダーの色がちょっと浮いている感がある」「優先度の▲▼が小さい」というデザイン面での指摘もありました。
それに対して、田中さんからデザイン担当の社員に「カレンダーの色を変えようと思ったのですが、迷いました。どうやったらいいと思いますか?」という逆質問も行われました。
デザイン担当社員からは「まずテーマカラーを何色か決めます。例えば、三色。背景、メインパネル、アクセントカラーを決めて、その色で色分けして、色がかぶらないようにやります。いろいろ試行錯誤して、組み合わせてやると、一番見やすくなる色が見つかると思います」とのアドバイスが送られます。
発表後、田中さんは「場当たり的に取り組んでしまったので、設計がどんどん継ぎ足しで煩雑になってしまった。後から機能を入れようとしても、既存のものが邪魔をしてしまって、改善が難しくなった」ということを反省点として述べていました。
これに対して菊池社長は「研修でこの経験ができたのがとても良いと思っています。今後作るときに役立つ考え方です。10年開発しているProselfでも、過去に残念な仕様にしてしまったせいで、足かせになったこともあります。なるべく、先を読んだらハッピーになりますので、来週からの業務に生かしてください」と経験を交えたアドバイスもありました。
インターンシップ生のインタビュー
発表を終えたインターンシップ生の郡司貴明さんにインタビューを行いました。郡司さんは現在、はこだて未来大学在学中の3年生です。夏休みを利用して実家に帰省し、ノースグリッドのインターンシップに取り組みました。
ーー発表、お疲れ様でした。まずは郡司さんがどのような勉強をしているか教えてください。
郡司 : 今は公立はこだて未来大学でシステム情報学部の情報アーキテクチャ学科の情報システムコースに属しています。私の情報システムコースは、情報系の基礎知識やプログラミング、データベースを学んでいます。
――今回の研修で扱った言語はすでに大学で学ばれていましたか?
郡司 : Javaは勉強していましたが、JavaScriptは初めて触れました。HTMLとCSSは高校の時に修学旅行の写真を使って、班のWebページを作る時に使用したレベルです。JavaやJavaScriptを使ってのページ制作は今回初めてで新しい体験でした。
――ノースグリッドはどのように知りましたか?
郡司 : ノースグリッドで開発しているProselfが知ったきっかけです。はこだて未来大学でProselfを使っているんですよね。Proselfの開発会社としてノースグリッドに対して、興味がありました。インターンシップを探して学内公募を見ると、ノースグリッドのインターンシップを見つけてまして、「これだ!」と思い、応募しました。
――なるほど。普段使用していたProselfから、社名と学内公募が一致したんですね。他にもたくさんのインターンシップがあったと思いますが、ノースグリッドのインターンシップにした決め手について教えてください。
郡司 : 実際に自分や周りの人たちが使用している製品を作っている会社に強い興味がありました。どういう現場で製品を開発して、社内はどういう感じなんだろうというのを知ってみたい気持ちがありました。
――ではどちらかというと、インターンシップの内容というよりは、Proselfとノースグリッドに興味があり、インターンの応募をしたんですね。
郡司 : そうですね。
――最近の学生はインターンシップをする方は多いですか?
郡司 : 多いですね。僕は学内公募から応募したのですが、周りには自分からインターンシップができる企業を探して、応募する学生は多いですよ。
――最近ではかなりインターンシップが盛んなのですね。では、インターンシップの内容についてお伺いします。10日間、どのようなインターンシップでしたか?
郡司 : 初日はJavaの復習を行いました。2日目、3日目は軽く触れたことのあるJavaScriptやCSSに関する問題形式の課題が出ました。残りの7日でToDoリストを制作しました。
7日間の初日に、盛り込む機能を含めたデザインの軽いスケッチを書きました。そのスケッチを元に先生役の社員の方と、7日間でどこまで実装できるかを相談しました。その後は開発を進め、先ほど発表したようなToDoリストが完成しました。
――どの点に苦労されましたか?
郡司 :中には初めて触れた技術がありましたので、短期間で解釈して自分のものにすることがなかなかできず、最初はけっこう戸惑いました。
Webアプリがどのように開発され、どういう工程で作られていくかが自分では全然わからないものだらけでした。大学で習う開発は、プログラミングして計算式を出して、計算結果を弾き出すというものが多かったんですよね。対して、例えば検索フォームを作ったり、送信してデータベースにデータを入れるというシステム開発の実践に近いものを作るのは初めての経験でしたので、その点はかなり苦労しましたね。
――では、インターンシップを受けて良かった点について教えてください。
郡司 : 1つ目は知識のスキルアップ、ブラッシュアップに繋がった点です。大学の講義でアルゴリズムや、プログラミングの考え方を習いました。その知識を生かして、実践に取り組むことによって、機能の実装や開発の進め方がわかり、自分の根本になっている知識をさらにブラッシュアップできました。
2つ目は開発している環境を知れた点です。会社の雰囲気や実際に働いている社員の方などものづくりの環境を知ることができました。
ーーインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
ノースグリッド新入社員インタビュー
続いては研修を終えた新入社員の田中実さんにインタビューを行いました。田中さんは郡司さんより先に入社。一ヶ月半の研修を行いました。
ーー発表、お疲れ様でした。まずは入社して約一ヶ月半の研修内容について教えてください。
田中さん : 最初は座学でJavaの勉強をしました。Javaの経験はありましたので、予定より早く座学での勉強を終えました。座学の期間は3週間ほどです。
予定では郡司さんのインターンシップと共に研修を行う予定でした。ですが、私が座学を早く終えたために、郡司さんより1週間早く、ToDoリストの開発を開始しました。
郡司さんがインターンシップに参加されてからは、郡司さんの先生役も行いました。ToDoリスト開発と、郡司さんの先生の期間は3週間ほどですね。
ーー研修を受けて良かった点はどこでしょうか?
田中さん : ToDoリストを作りながら、教科書的な知識だけではなくて、実践で遭遇しそうなトラブルも合わせて教えてもらえましたので、具体的な業務のイメージに近づくことができました。
ーー苦労した点はありますか?
田中さん : 大きい視野を持てなかったというのが反省点です。「設計」という視点がありませんでした。実装する機能を最初に決めず、継ぎ足し継ぎ足しで機能を追加した結果、システムが煩雑になってしまいました。実践ではこの反省を活かしたいと思います。
ーーノースグリッドを知ったきっかけについて教えてください。
田中さん : 前職を辞めた後、仕事を探している時に転職サイトでノースグリッドを知りました。それから情報を集めようと「ノースグリッド」で検索すると、キタゴエの記事がたくさん出てきたんですよね。
訪問記事では会社の内装について知れたのも安心感がありました。キタゴエのインタビューをじっくり読みまして、菊池と清水の人柄が伝わり、ぜひ会って話を聞きたいと思い、応募しました。面接で会ってからは一緒に仕事してみたいという気持ちがさらに強くなりました。
ーーキタゴエが役立ったのですか!私も嬉しく思います。前回取材させていただいた時、プログラマの方にとって、ノースグリッドが良い環境ということを感じたので、それが伝わり嬉しく思います。ではそのキタゴエの記事や転職サイトを見て、どういう印象を持ちましたか?
田中さん : 率直に言って、入社前は「ゆるさ」を感じました。ただ、同時に「実力主義」の面も感じました。「ゆるさ」と「実力主義」が両立している会社かなと。事業内容として、大学などの学術的な仕事を請け負っているのも私にとっては魅力的でした。
ーー入社して約一ヶ月半となりました。入社後の印象は変わりましたか?
田中さん : 良いほうに変わりました(笑)。記事を読んで想像していた以上に、皆さんが伸び伸びとしています。なおかつ、その伸び伸びした環境で仕事することにより、ベストパフォーマンスを出していると思いました。
それを象徴しているのが僕の歓迎会の時です。歓迎会のお店は飲み放題ではなくて、飲みたい人は単品で注文する形式でした。食べ物のバイキング形式です。みんな好きなものを好きに食べていたんですよ。最初からカレーを食べる人がいたり、二回目からデザートを食べる人がいたり(笑)
キタゴエの記事には「ノースグリッドらしさ」という単語がありましたが、実際に体験して「あ、これがノースグリッドらしさなんだ!!」と思いました(笑)
ーー(笑)「乾杯はビールだろう」という会社の飲み会は多いですよね。
田中さん : お酒を飲む人は、飲む人のテーブルで固まっていました。これで上手く回っていっているから、ある意味、合理的なんだと思います。
ーー田中さんにとって、ノースグリッドは居心地の良い会社でしょうか?
田中さん : これ以上はないですね(笑) 社内で髪が整ってなかったり、ネクタイが曲がっていても、何も言われません。容姿的なだらしなさは気づいていると思います。でも、気づいている上で、「受け入れている」のが、ノースグリッドの本当にすごいところだと思います。無神経じゃなくて、「受け入れてもらえている」という点が私にとって、一番すごいと感じるところです。
一人ひとりの個性を受け入れて、なおかつベストを尽くせる環境を作ってもらえているので、私もそれに報いていきたいということを考えています。
ーー今後、ノースグリッドではどのような仕事を行う予定でしょうか?
田中さん : 研修後は受託案件のチームに配属される予定ですが、今はその案件で使用するPythonの勉強をしています。まずはコールセンターの統計情報をまとめるデータマイニングの仕事を先輩の指導の元、行っていきます。
ーー田中さんの今後の目標はいかかがでしょうか?
田中さん : 個人的な目標としましては、年に一度、開催するKita-Tech(※)で自分の興味があるマイコンのセンシングをやっていきたい。大学でリモートセンシング技術について学んでいましたので、それも活かせると嬉しく思っています。
※参考記事 AIやIoTやAR…北の技術者たちが今、最も興味がある技術を発表するKita-Tech 2016に行ってきた!
ノースグリッドの目標としては、仕事を通じて、研究機関と大学などのお客様と関われる機会があります。お客様の需要を満たしながら、IT技術と知見を高めていきたいと思っています。
ーーインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
求人
ノースグリッドではスーパープログラマと、ソフトウェアエンジニアの求人を行っています。求人に関しての詳しい内容については過去記事にも掲載していますので、あわせてご覧ください。
[求人]ノースグリッドがスーパープログラマーとソフトウェアエンジニアを募集!(PR)
スーパープログラマ募集要項
交通費全額支給、マイカー通勤可
業務に使用するPCを3年ごとに選択可能(最大30万円)
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作業スペースとして1人あたり3.2㎡を割り当て
残業時食事支給
社内交流促進制度(1人1ヶ月あたり最大1万円の交際費を支給)
健康促進制度(1人1回あたり最大600円のジム代を支給)
社員旅行(不定期)
忘年会(一泊温泉旅行)
他人が記述したプログラムの不具合修正
(オープンソースのプログラムを修正したことのある人歓迎)
※実務経験がなくても、趣味で自分でプログラムを作ったことがある方歓迎
※新卒・第2新卒応募可
※試用期間3ヶ月あり(28万~)
3年後想定年収 650万円(残業代含む)
(応募方法はリンク先をご確認ください)
ソフトウェアエンジニア募集要項
交通費全額支給、マイカー通勤可
業務に使用するPCを3年ごとに選択可能(最大30万円)
好きなキーボード、マウスを支給
外部モニタ、サーキュレーター、ゴミ箱を支給
作業スペースとして1人あたり3.2㎡を割り当て
残業時食事支給
社内交流促進制度(1人1ヶ月あたり最大1万円の交際費を支給)
健康促進制度(1人1回あたり最大600円のジム代を支給)
社員旅行(不定期)
忘年会(一泊温泉旅行)
自社製品のサポート業務
※実務経験がなくても、趣味で自分でプログラムを作ったことがある方歓迎
※新卒・第2新卒応募可
試用期間3ヶ月あり(18万~)
3年後想定年収 450万円(残業代含む)
(応募方法はリンク先をご確認ください)
求人の詳細は株式会社ノースグリッド 2017年 採用サイトにも記載しています。こちらも合わせてご覧ください。
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株式会社ノースグリッド
〒062-0908 北海道札幌市豊平区豊平8条12丁目1-6 第5カンダビル 2F、3F (2F受付)
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