道東支部のこちゆうです。今回は2019年2月に津別町に誕生した、町で唯一のコワーキングペース「JIMBA(ジンバ)」をご紹介します。
コワーキングスペースだけでなく、動画配信スタジオやレンタルスペース、カフェなど、さまざまな顔を持つこの施設は、人の魅力と可能性にあふれていました。
取材・撮影:こちゆう 取材日 : 2019年5月29日
津別町のコワーキングスペース「JIMBA(ジンバ)」の場所はココ!
ジンバは津別町役場から徒歩3分ほどの場所にあります。
JIMBA
〒092-0235 北海道網走郡津別町幸町12
北見市からは車で約30分、網走市まで1時間ほどと、オホーツク地方の主要都市にアクセスしやすい場所にあるのが特徴です。釧路から両都市へ向かう途中にあるので休憩を兼ねて訪ねたり、市街地を離れてゆっくり仕事をしたりなど、さまざまな使い方ができます。
動画生配信もできる!カフェ併設の「ジンバ」の施設に潜入
ジンバは古民家をリノベーションして誕生したコワーキングスペースです。外観はこちら。
このマークが目印です。
中に入ると素敵な空間が広がっています。こちらが共有部で、火・水以外の平日にはカフェも営業しています。
以前から津別で自家焙煎の珈琲を販売していた「幾島珈琲研究所」のマスターが運営しているカフェで、ここでしか飲めないおいしいコーヒーが頂けます。
また、昼も食べられるモーニングメニューもあるんです。コーヒー豆は購入も可能。私も頂きましたがおいしくて、購入して帰りました。
カフェ部分はレンタルスペースやドロップインスペースとして利用できます。おいしいコーヒーを飲みながら仕事ができるのは幸せですね。
1階にはほかにもシェアオフィスや、会員だけが利用できる個ブースが用意されています。
個ブースはこちら。本来はAdobe CCが入ったパソコンが用意されています。
この空きスペースも現在すでに埋まっているそうで、どちらも満室だそうです。
また入り口のすぐ右側には、運営元である「株式会社道東テレビ」の生配信スタジオが。
配信の際は機材が並びます。イベントの際に生配信することもあるそうです。
道東テレビは地域の町の魅力を発信する、地域密着の映像制作会社です。そのためジンバには、YouTubeなどでも使えるスタジオや各種音声機材、カメラなどが揃っています。
各フロアに65インチモニタがあるのも特徴のひとつ。動画配信のときに利用できるのはもちろん、イベントの際にも利用できます。
1階は吹き抜けになっていて、高々とした天井を見上げると、二階の様子がみえました。
2階は和と洋2種類の部屋からなるレンタルスペースになっています。
最大20名が収容できるこの部屋では、イベントや飲み会などができるとのこと。
ハンモックや漫画などが置かれていて、ゆったりと寛げる雰囲気になっています。レトロなインテリアも素敵ですね。
ここでしかできないことができる「ジンバ」無限の可能性
人口約5,000人弱の津別町に、なぜコワーキングスペースができたのでしょうか。その経緯について、今回は運営元である「株式会社道東テレビ」の 立川 彰氏にお話を伺いました。
−− ジンバができた経緯について教えていただけますか。
立川:「この施設は津別町が行っている『道東エリアリノベーション・プロジェクト・イン津別』という地方創生事業によって誕生しました。空き家を利用した新規事業の創出から、エリアに新たな価値を生み出そうというプロジェクトで、年内にはこの建物の斜め向かいにゲストハウスも立つ予定です。
私は2016年に、地域おこし協力隊として船橋からこの地にやってきました。そのときにこのプロジェクトに出会い、やってみたいこととマッチしたので事業者として手を上げたのが、運営に携わるきっかけになっています。
2019年5月に地域おこし協力隊としての任期が終わったので、現在は3月に立ち上げた民間企業『株式会社道東テレビ』として、町の広報番組作成を担いながらジンバを運営しています」
−− 「やってみたいこと」というのは?
立川:「船橋にいた頃から、地域活性化のためにジンバのような開かれた場所を作りたいと思っていました。ただ、向こうは家賃が高いというハードルがあって実現しなかったんです。だからこそ、プロジェクトの話を聞いた時は夢を実現できると思いました」
−− 実際にやってみていかがでしたか。
立川:「最初は『津別でコワーキングスペースって成り立つのか?』と思っていたんです。でも実際にやってみて、『開かれた場所』『チャレンジできる場所』というのはビジネスとして十分成り立つし、今後も大きな可能性を秘めていると感じるようになりました。
例えばジンバの中にあるカフェは、オープン当初の2月にはなかったんです。後にここを訪れてくれた幾島珈琲研究所さんから『ここでカフェができたらいいな』と声を掛けてもらい、それならぜひ一緒にやりましょうということで、急ピッチでオープンさせました」
立川:「コワーキングスペースっていうと、仕事をするだけの場所というイメージがあるので、関心のある人はどうしても限られてしまいます。でも『カフェがある』『昼までモーニングを提供している』となると、色んな町の人が来てくださるようになりました。
そこからジンバという場所や道東テレビのことを知ってもらえることは多いですし、飲み会やイベント利用のきっかけにもなっています。
個人で店舗を構えてカフェを開くのって結構ハードルが高いですよね。でもジンバのような場所があれば『やってみよう』と思えますし、弊社としても利用者が増えて、さらに家賃を払ってもらっているので、Win-Winで新しいビジネスができていると感じます」
−− 毎週金曜日には「シェアバー」というおもしろい取り組みもされていますね。
立川:「シェアバーはだれでも臨時マスターになれるイベントです。内容は多岐にわたっていて、先日は津別町でケールの栽培を行っている方と一緒に、自身が手掛けている『ケールサワー』と、船橋市の名物『小松菜ハイボール』を飲み比べるというイベントを行いました。
その方は道東テレビで料理番組を担当いただいているのですが、放送終了後に番組で紹介した料理が食べられるという企画を実施したんです。放送した料理がすぐに食べられるってすごいですよね。
また、町内で牛の肥育をしている生産者さんが、自ら育てた牛を調理して販売する、究極の地産地消キッチンも行っています。他にも、地域おこし協力隊のメンバーもマスターを務めたことがあるんですよ。
こういうイベントを定期的に行えるのは、まさにミクロメディアならではですし、映像配信環境があって、料理ができるカフェスペースをもつジンバだからこそだと思います。
北海道には、津別町と同じように過疎化に悩む町がたくさんありますが、そういった場所にこそジンバのような機能を持つ場所がひとつはあったほうがいいのではないでしょうか」
−− ありがとうございます。
コワーキングスペースの営業時間と料金について
営業時間・定休日・問い合わせ先
【営業時間】木〜月 8:00〜17:00
【定休日】火・水
※イベントの場合は要相談
【問い合わせ先】Tel:090−4209−1722
利用料金
コワーキングスペース・レンタルスペース
【共用スペース・ドロップイン】会員:1,080円(使い放題)、2時間:540円、DAY(一日利用):1,080円
【レンタルスペース(いずれも1時間)】個人:162円、ブロック:1,080円 フロア貸切:2,160円
【思い出ラボ】1時間:540円、DAY:1,080円
生配信スタジオ利用
【生配信スタジオ】10,800円/時間
【配信オペレーター】10,800円/時間
シェアオフィス(月額利用)
【個ブース】10,800円/ブース
【8畳個室】54,000円
※価格は全て税込です(2019年7月現在。最新の情報については施設に直接、お問い合わせください)
レンタル品
【無料】65インチモニタ、延長コード、マイク、スピーカー、パイプ椅子・机
【有料】カメラ(SONY α7SⅡ ・GO PRO・OSMO)
取材を終えて
沢山の人が交流しながら、新たなビジネスを生み出している「ジンバ」。コワーキングとしての利用はもちろん、新たなビジネスにチャレンジしたい人も、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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