交流人口100万人から生まれる可能性。一般社団法人ねむろプロジェクトの挑戦

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交流人口100万人から生まれる可能性。一般社団法人ねむろプロジェクトの挑戦

道東支部のこちゆうです。道東は環境・人・グルメなどさまざまな面で魅力あふれる土地です。一方、各地で過疎化が深刻化しており「将来いくつかの町や村が消滅するのでは」とも危惧されています。

しかし、住む人が少なくなっても経済力があれば、町はなくならないという考え方もあるのをご存知ですか?今回ご紹介する「一般社団法人 ねむろプロジェクト」は、根室という地でその考えを体現しようとしている団体です。

実は代表の山田 忠親氏を始め、中心メンバーの多くがIT関連の仕事に就いていた(いる)という特徴も。そこで今回は代表理事の山田氏、そして副代表の半田 敦氏に、ねむろプロジェクトの目指すもの、そしてITを絡めた今後の活動の可能性についてお話を伺いました。

一般社団法人ねむろプロジェクトの山田忠親氏と半田敦氏

若者が根室に戻ってこられる経済力を

−− 一般社団法人 ねむろプロジェクトについて教えてください。

山田:ねむろプロジェクトは「根室市の交流人口100万人」を目標に、さまざまな事業やつながりを通して、『経済力のある根室』を目指す団体です。

交流人口とは「その土地を訪れる人のこと」で、目的は特に問いません。ビジネスで訪れる人もいれば、観光でやって来る人もいる。極端にいえばスポーツの大会などで訪れる人も交流人口に含まれます。

一般社団法人ねむろプロジェクト 山田忠親氏

代表理事を務める山田 忠親氏

「単に訪れる人を増やせばいいわけではない」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし私たちの試算では、交流人口100万人達成時の経済効果はなんと約487億円。根室市の経済衰退が叫ばれる中で、これだけの経済効果は無視できません。

これから日本全体の人口が減少する中で、住民を増やすというのは難しいですが、その土地自体に経済力があれば、新たな仕事も生まれるし、社会インフラも整備できる。進学のためにこの土地を離れた若者も、仕事があれば戻りやすいでしょう。だからこそ、まずは交流人口100万人を目指したいのです。

半田:ここで必要になるのがITの力です。

ITは現在、人の手間を減らすために活用されていますよね。AIが人の仕事を奪うといった話もありますが、それは逆に人を増やさなくても経済力を高める手段として活用できるということの裏返しではないでしょうか。

またITには発信力があります。特にSNSは日本のみならず、世界へも発信できるツールです。

一般社団法人ねむろプロジェクト半田 敦氏

副代表を務める半田 敦氏

実は今まで根室のお店やグルメの情報は、あまりインターネットで力を入れて発信されてきませんでした。今後はコンテンツマーケティングの目線で、いかに根室についての興味関心を起こさせるかという点も強化したいですね。

私もそうですが、ねむろプロジェクトにはITに強いメンバーが非常に多いんです。もちろんアナログ媒体も含めて、いろいろなツールを使っていきたいと考えていますが、この強みはぜひ生かしたいと考えています。

−−  実際にこれまでの活動でITの力を感じる瞬間はありましたか?

山田:地元の新聞に、当団体が発足したことを取り上げていただいたのですが、それがWEBニュースにあがった途端、さまざまな地域から「協力するよ」「こんな企画あるんだが根室のためにどうだろう」といった応援の声が届くようになりました。

半田:全く面識のない方からご連絡いただくことも多くて、改めてインターネットの拡散力に驚くとともに、「根室をなんとかしたい」と思っていた人がこんなにもいらっしゃったことに感動しました。

山田:ほとんどが進学や就職で根室を離れた方でしたが、皆さん一様に「根室の再生」を願っていらっしゃいました。なかには過去、私たちと同じように根室の再生にチャレンジしたものの、悔しい思いをした方もいらっしゃり、改めて私たちが成功させなければという思いを強くしましたね。

形にはこだわらない。ねむろプロジェクトの見据える未来

−−  根室を思う人々は全国にいらっしゃるんですね。そういう意味でねむろプロジェクトは、全国の根室出身者の夢を実現するための団体、と言えるのかもしれませんね。

山田:そう言っていただけるとうれしいです。実はねむろプロジェクトは、10年温め続けた私の夢でもあります。

10年前、私は札幌でITの会社を設立しましたが、そのころから「生まれ故郷の根室のために何かをしたい」という思いをずっと持ち続けてきました。当初はDMOを目指していましたが、自治体から申請していただかないと難しい。

自治体に動いてもらうためには、ある程度実績が必要です。そのために生まれたのがねむろプロジェクトなのです。ねむろプロジェクトは自治体でも民間企業でもありません。だからこそ公平な立場でこの土地の人たちと、同じ目標のもとで活動できるのだと思います。

※DMO(Destination Management Organization):その土地がもつさまざまな魅力や資源を把握し、地域とともに観光地を作り上げていく法人のこと。

根室の風景

ねむろプロジェクトの拠点がある鳴海町の素晴らしい風景

半田:当法人は『根室のホンモノを大切に。「稼ぐ工夫』を実行し、経済力のある根室を作ります」を目的として掲げています。

根室には世界に誇れるようなモノ・コトがたくさんありますが、それらを民間企業の立場から「売り出しましょう」といっても、「利益目的ではないか」と疑われてしまうかもしれません。その点、一般社団法人であればこうした問題が起こらないので、地元の方々と手をつなぎやすいのです。

実際に宿泊業者と水産加工会社をつなぎ、新たなビジネス(プロジェクト)を起こすことができました。

商材

これも今後新たな商材として生まれ変わるらしい!?

山田「ねむろプロジェクト」という名前は「根室でさまざまなプロジェクト(企画やビジネス)を生み出したい」という思いから生まれたものです。

プロジェクトは、必ずしも私たちが保有し続ける必要はありません。手を挙げてくださる民間企業がいらっしゃれば、そちらに委託してもいいですし、場合によってはプロジェクトから新たな民間企業が生まれてもいい。いずれにしても、根室という土地の経済力を高めるきっかけになりますよね。

私たちはあくまでも「プロジェクト」をつくり、交流人口を増やして経済力のある楽しい根室を実現することが目的なので、将来的にはなくなってもいいと思っているんです。

まずは私たちの活動を地元の方に理解していただき、ともに「これをやったら楽しいね」といえる体験を増やしていくこと。こうして根室の経済力を高めていければと思っています。

ねむろプロジェクトの事務局を担当されている山田 尚子氏(写真左)とともに

ねむろプロジェクトの事務局長 山田 尚子氏(写真左)とともに

−− ありがとうございました!

取材を終えて

皆さんのお話を聞けば聞くほど、今持つ根室のポテンシャルの大きさ、そしてこれからの可能性に大きな期待を感じ、ワクワクが止まりませんでした。

「今は仕掛け、そして地盤作りの時期」とおっしゃる山田氏と半田氏。これからのねむろプロジェクトの活動が楽しみで仕方ありません。

ねむろプロジェクトでは、現在正会員、賛助会員、サポーター会員を募集しています。根室を応援したいという思いをお持ちの方は、ぜひご検討くださいませ。

一般社団法人ねむろプロジェクト
根室市鳴海町2丁目3番地

〒087-0017 根室市鳴海町2丁目3番地

TEL:090-5226-8887
Mail:info@n-pro.or.jp
Facebook:https://www.facebook.com/nemuro.project/

 

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合同会社Hokkaido Design Code執行役員。 奈良県出身、釧路市在住。本職はフリーライター。 釧路・十勝の魅力を発信するWEBサイト「くしろはてな」編集長。女性だけのライティング集団「ことのは」副代表。 釧路や道東、北海道に関する取材記事のほか、ビジネスノウハウや保育に関する記事やシナリオ作成などを行う。

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