道東支部のこちゆうです。皆さんは「audiobook.jp(オーディオブックドットジェイピー)」というサービスをご存知ですか。
ビジネス書から小説、新聞や雑誌まで、さまざまな書籍を音声で楽しめるサービスで、大人から子どもまで、幅広い年代のユーザーから支持されています。
このサービスを運営している株式会社オトバンクのCTOを務めるのが、2018年から釧路でリモートワークをしている佐藤 佳祐氏です。
今回は仕事場であり生活の拠点でもあるご自宅にお邪魔し、釧路でリモートワークしようと思った理由やそのコツなどについて、奥様の真実氏とともにお話を伺いました。
※株式会社AsMamaが提供する「子育てシェア」で釧路地区のママサポを担当する妻の佐藤真美氏のインタビューはこちら
「つながり」が子育てを楽しくする。「子育てシェア」アプリ ママサポ佐藤真実さんの想い
インタビュアー ・ 撮影 : こちゆう 取材日 : 2019年4月9日
一人ひとりに合った働き方を オトバンクの勤務形態
−− 現在お勤めのオトバンクには、どのようなご縁で入社されたのですか?
佐藤(佳):実はオトバンクに入社するのは二度目なんです。一度目は新卒として2010年に、二度目は開発本部部長として2014年に入社しています。
−− 会社を離れていた時期があったんですか。
佐藤(佳):他にやりたいことがあり、株式会社クロコスという会社を立ち上げたんです。それが2011年のことですね。
一年後にヤフー株式会社に売却したのですが、そのタイミングでオトバンクの社長から「戻ってこないか」と声を掛けられ、開発本部部長として再度入社しました。現職に就いたのは2016年なので、CTOとしては3年目の年になります。
−− 現在はどのような業務を担当されていますか?
佐藤(佳):少し前までは事業全体の管理を担当していましたが、現在は開発や企画担当者の業務統括をしながら、社員全体の勤怠管理システムの開発などを行っています。
−− 勤怠管理システムも自社で開発されているんですね。
佐藤(佳):弊社の勤務形態が特殊なので、既存のものでは対応しきれないんです。
−− 特殊というと?
佐藤(佳):弊社はフレックスタイム制を導入しているのですが、必ず出勤してほしい時間帯、いわゆるコアタイムを設けていないんです。
−− フレックスといえば、始業と終業どちらの時間も決まっていない働き方のことですね。導入しているという企業はよく耳にしますが、コアタイムがないというのは初めて聞きました。
佐藤(佳):この制度を導入する際に、コアタイムを設けなくても法律的には問題ないということが分かったので「なくてもいいね」という話になったんです。会社としてリモートワークを導入することになったのもこの時期ですね。
もちろん、法律上問題になるような時間帯に働かないようにといったことは徹底していますが、そこをしっかり守ってもらえれば、あとは社員それぞれの裁量に任せています。
−− 佐藤さん以外にもリモートワークをしている方はいらっしゃいますか?
佐藤(佳):かなりいますよ。「子どもが生まれたから」とリモートワークに切り替える人もいますし、「今日は風が強いから」といって家で仕事する人もいますね(笑)
−− リモートワーク導入の際に懸念していたことはありましたか?
佐藤(佳):よく「サボる人が出てくるのでは」という心配をするという話を耳にしますが、それはありませんでした。熱心に働く社員ばかりなので、重役からは逆に働きすぎについて心配する声のほうが大きかったですね。だから自社にあった勤怠管理システムが必要なんですよ。
今は勤怠管理システムのほか、Slack上で事前に出退勤時間を共有しています。また、出退勤するとSlack上にアラートが上がるようになっていて、誰がいつ出勤するのか、今誰が働いているのかをリアルタイムで共有しています。
−− コアタイムのないフレックスタイム制やリモートワークの導入など、勤務形態に関してはかなり柔軟に対応されているんですね。
佐藤(佳):出勤時間を定めることは悪いことではありません。でも弊社の場合は、それが売上アップやオーディオブック発展に直結するわけではないと、私は思っています。
オトバンクという会社が何のためにあるかというと、今はオーディオブックというサービスの発展のためだと考えています。そのために必要なことだけを行い、そうでないことは社員に強制しないというのが弊社のスタンスです。
だからこそ、一人ひとりが自分にあった働き方を選べばいいと思っています。
のびのび子育てできる場所を求めて釧路へ
−− では釧路に来る前から、佐藤さんもリモートワークをしていたのですか?
佐藤(佳):ここへ来る前は埼玉にいたのですが、出社せずに家で仕事することも少なくありませんでしたよ。
−− 埼玉という便利な場所を離れて、なぜ釧路でリモートワークしようと思ったのですか?
佐藤(佳):子どもが生まれたことが大きかったですね。私は釧路出身なので、語弊があるかもしれませんが、田舎でのびのび育ってきました。だからこそ、都会で子どもを育てるということが想像できませんでした。
釧路を選んだのは馴染みがあり、住みやすいことが分かっていたからです。あえて別の場所を選ぶ理由もなかったのでこちらに決めました。
−− 奥様は釧路出身ではないということですが、反対しませんでしたか?
佐藤(真):反対することはなかったですね。私は転勤族の家で育ったので、地元と呼べる場所はなく、場所にはこだわりませんでした。
何より、のびのびと育った夫の原点がここにあると思うと、子育てするにはいい場所なんだろうなという思いのほうが強かったです。
首都圏は中学受験をする家が多く、私の周りもそうでした。受験すること自体はもちろん悪いことではありませんが、このままだと「皆がやっているから…」という理由だけで、私も子どもを受験させてしまいそうな気がしていたんです。
私にとってはしっかりと子どもに向き合い、これからを考えられる環境に引っ越せたことは良かったと思っています。
周りのフォローでリモートワークの懸念を払拭
−− ありがとうございます。とはいえ、釧路と本社のある東京とはかなり距離がありますよね。釧路でリモートワークするにあたり、不安はありませんでしたか?
佐藤(佳):業務面の不安はまったくありませんでした。ただ、会社に行く回数が減るので、社員と顔を合わせる機会が少なくなることは少し不安でした。社員の変化に気づきにくくなるんじゃないかと思ったんです。
−− 実際にやってみていかがでしたか?
佐藤(佳):周りがフォローしてくれたので、考えていたよりもずっとうまくいきました。
具体的には、Slack上で他の社員から連絡が来るようになったんです。「あいつ、ちょっと参ってるかも」「フォローしたほうがいいと思います」とか。
私が直接顔を見れなくても、他の社員がカバーしてくれるというのは、本当にありがたかったですね。
あと、オンライン上のやり取りでもでも、フォローが必要かどうかがなんとなく分かるようになりました。そういう場合はこまめにコミュニケーションを取って対応しています。
−− 社員の方と連携してフォローされているんですね。ではリモートワークを円滑に行うために、佐藤さんご自身が心掛けていることはありますか?
佐藤(佳):できるだけこまめに誰かとやり取りするタスクを入れるようにしています。
私が社員の顔を直接確認できないように、社員も私が働いている姿が見えないので、一人でずっと作業していると「あの人は何してるんだろう」と不審に思われるかもしれません。
誰かとやり取りしていれば、「あの人は仕事しているんだ」っていうのが分かりますし、自分の今の仕事の状況を周りに伝えることもできるので、一人の作業をずっと入れないようにしています。
−− いろいろな工夫をされているのですね。では子育ての面以外で、釧路でリモートワークしてみて良かったなと感じることはありますか?
佐藤(佳):音が静かなのがいいですね。前住んでいたところは、すぐ側を通るバスの走行音や外の自動販売機の音が聞こえてきましたが、今はそういったことはありません。
−− では釧路はリモートしやすいと思いますか?
佐藤(佳):うーん、どうでしょう…そこは正直人によると思います。私はここが出身地だし、暑いのが苦手なので釧路はいい場所だと思っています。
でも他と比べてすごくいいかと言われたら、正直分かりませんね。本人が何を大事にしているかにもよるのではないでしょうか。
北海道民と相性がいい「オーディオブック」
−− ありがとうございました。最後にaudiobook.jpについて教えてください。
佐藤(佳):audiobook.jpは「耳で聴く本」です。手や目が空いていなくても、耳で本を読むことができます。
特に、車で移動することの多い北海道の方との相性はすごくいいのではないでしょうか。
私は車だけでなく、飛行機に乗る時も使っていますね。聴き放題プランなどもあるので、普段読書できないと悩んでいる方はぜひ利用していただけるとうれしいです。
audiobook.jpについての詳細はこちら
日本最大級のオーディオブック配信サービス
オーディオブックとは、ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」です。耳だけで読書を楽しめるため、文字を読むのが難しい方のほか、ランニング中、電車や車での移動時間、家事の最中など生活のあらゆるシーンで「ながら読書」を楽しめます。
次回は妻の真実氏の取り組みを紹介
今回同席いただいた妻の真実氏ですが、実はご自身も株式会社AsMamaが提供しているアプリ「子育てシェア」のサポート活動を行っていらっしゃいます。
次回はこちらのアプリの情報や、サポートしようと思ったきっかけなどについてお伺いします。
「つながり」が子育てを楽しくする。「子育てシェア」アプリ ママサポ佐藤真実さんの想い
株式会社オトバンク
住所:東京都文京区本郷3-4-6 御茶ノ水エビヌマビル 8階
お問い合わせ:HPよりお問い合わせください
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