こんにちは、キタゴエ編集長の石田です!
今回は、合同会社エゾリンクと株式会社dottが共同で開発した環境教育アプリ『カーボンクエスト』の体験イベントに、ボランティアスタッフとして参加してきました!
本イベントは2025年4月13日に札幌市円山動物園で開催され、親子連れを中心に約700名が参加。カーボンニュートラルをテーマにしたクイズアプリを使って、スタンプラリーのように園内を巡りながら楽しく学べる内容になっていました。

知とテクノロジーの融合、エゾリンク×dott
まずは今回の主役である2社について簡単にご紹介。
合同会社エゾリンクは、北海道大学発のスタートアップ。全員が生態学・環境科学分野の博士号を持つ研究者で構成されており、環境教育プログラムの開発・実践を通じて、持続可能な社会の実現に挑戦しています。また、持続可能な開発のための教育拠点(地域ESD拠点)としても活動をしています。
その代表的な取り組みの一つが、参加者が炭素になりきって「海」「植物」「大気」などのステーションを巡りながらクイズに挑戦する体験型学習プログラム『カーボンクエスト』。ゲーム感覚で炭素の循環や脱炭素の重要性を楽しく学べる内容が特徴です。
一方、株式会社dottはクラウド型のWEBシステム開発に強みを持つIT企業で、教育現場でのAI活用にも積極的に取り組んでいます。今回のプロジェクトでは、エゾリンクがこれまでオフラインで実施してきた『カーボンクエスト』を、アプリ化する役割を担いました。
開発には、北海道科学大学と札幌デザイン&テクノロジー専門学校のインターン生も参加。Z世代のアイデアをふんだんに取り入れた、親しみやすくも本格的な学習体験が完成しました。

走って、答えて、笑って――園内に広がる親子の学び体験
当日は、配布されたフライヤーのQRコードを読み込むところからスタート。
アプリ上に「○○館を目指せ!」などの指示が表示され、園内各所に設置された15か所のチェックポイントを目指します。

現地に設置されたQRコードをアプリで読み込むと、環境や動物にまつわるクイズが登場。正解すればスタンプが1つ獲得でき、次の目的地が表示されるという流れです。

クイズは年齢に応じてAIが難易度を自動調整してくれる仕様になっており、小さなお子さんから大人まで、それぞれのレベルで楽しめる設計が魅力的です。
ちなみに私も、“社会人向け”の問題に挑戦してみましたが……見事に撃沈しました。(笑)
クイズを解くために、立ち止まって、その動物をじっくり観察したり、展示パネルの紹介文を丁寧に読み込む姿も多く見られました。
普段なら素通りしてしまいそうな展示にも目を向けるきっかけになっていて、「遊びながら学ぶ」のコンセプトがしっかり体現されていた印象です。動物園という場所を、より深く体験できる絶妙な仕掛けだと感じました。
4つ以上のスタンプを集めると、景品抽選にチャレンジできます。ぬいぐるみや、『ゾウのうんち』(!?)など、子どもたちが大喜びするラインナップが揃っていました。
園内には、スタンプを集めて歩き回る子どもたちの楽しそうな声が響き渡り、一方でへとへとになってベンチに腰を下ろすお父さんたちの姿も。親子で過ごすイベントらしいコントラストに、ほっこりとした気持ちになります。
3か月の努力が光る、学生たちの現場力
筆者もこの日は、インターン生の皆さんと一緒に園内を巡回。アプリがうまく起動しない、QRコードが読み込めないといったトラブルが発生した際には、すかさずインターン生が駆けつけ、落ち着いて対応する姿がとても印象的でした。
特に印象的だったのは、そんな彼らがこの日のために約3か月間、学業と両立させながら月に何十時間も準備を重ねてきたという事実。アプリの仕様調整から様々な関係者との折衝、イベント当日の運営フローの確認に至るまで、自分たちで丁寧に作り上げてきたからこその対応力でした。
準備期間の努力と、当日の現場対応力。その両方を兼ね備えた学生たちの姿は、本当に頼もしく、運営の現場においても大きな支えとなっていました。
イベント支える裏方が、ちゃっかり主役に!?
巡回中、こっそりスタンプを集めていたインターン生の加藤さん。抽選に参加したところ、なんと4等に当選!
「えっ、当たっちゃいました……」と気まずそうに笑う加藤さんの隣で、「おめでとうございます!!」とはしゃぐエゾリンク代表・安東さん。お祝いというより、もはや全力でイジってる(笑)
温かくも楽しいひとコマに、チームの雰囲気の良さを感じました。

満足度97.8%!カーボンクエスト、圧巻の“体験価値”
今回のイベントには、3,130人もの来園者が訪れ、そのうち670名がアプリに登録。クイズを通じてスタンプを集めた参加者のうち、約170名が景品抽選に挑戦しました。
また、アンケートでは、97.8%の方が「次回も参加したい」と回答。学びと遊びが融合したこの取り組みが、幅広い世代の関心を集め、しっかりと満足度にもつながっていたことが分かります。まさに大成功と言えるイベントでした!

さて、今回はアプリ版『カーボンクエスト』体験イベント当日の様子をご紹介しました!
次回はアプリ版・カーボンクエストの開発エピソードについて、エゾリンク代表・安東さんと、株式会社dott代表・浅井さんの対談をお送りします。
合同会社エゾリンク 会社情報
- 所在地:〒003-0005 北海道札幌市白石区東札幌5条1丁目1-1 札幌市産業振興センター3階 C-8
- 事業内容:環境教育コンテンツの開発、大学研究成果の社会実装支援、博士人材の育成支援、地域ESD拠点としての活動
株式会社dott 会社情報
- 事業所:
・東京オフィス:〒110-0015 東京都台東区東上野6-20-3 長谷川ビル2階
・郡山オフィス:〒963-8016 福島県郡山市豊田町3-20 S-TWIN 102号
・札幌オフィス:〒003-0005 北海道札幌市白石区東札幌5条1丁目1-1 札幌市産業振興センター 2階 2FC
- 事業内容:Webシステム・アプリケーション・サイトの企画・開発・運営
AI教育教材「AI STUDIO」の開発・提供