2月28日(水)19時からNHK札幌放送局内のラジオスタジオで『ローカルメディアの未来を考えるアイデアソン テーマ「AI」』が開催!イベントレポートをお届けします!
ローカルメディアの未来を考えるアイデアソン テーマ「AI」 – connpass
取材日 : 2018年2月28日(水) 撮影・構成 : 赤沼俊幸
会場はなんとNHK札幌放送局!
アイデアソン自体はだいぶポピュラーになり、札幌の開催実績も多くなってきていますが、本アイデアソンが一般的なアイデアソンと違うところはNHK札幌放送局のラジオスタジオで開催し、NHKスタッフの方が参加すること!私の知っている範囲では北海道で放送局が関わったこのようなイベントは初めてだと思います。
参加者は一般参加者25人、NHKスタッフ13人の計38人。この日はフリーランス、経営者、学生の参加が多いようでした。イベントは19時に開始。
司会は3rdPLACEの伴野智樹さん
司会は3rdPLACEの伴野智樹さん。伴野さんは2011年より2016年まで日本最大級の開発コンテストMashupAwardsの運営を統括していた方です。
伴野さんが参加者に挙手を求めたところ、アイデアソンの参加は初めての方が多く、およそ半分ぐらいの方はハッカソンの参加があるよう。改めて伴野さんより、アイデアソンの説明を行なわれます。
お絵かきアイスブレイク
アイデアソンの前に行われたのは各チーム毎のアイスブレイク。アイスブレイクのテーマは『あなたの身の回りの「ローカルメディア」を「絵」だけで伝えてください!』。
3分の間で、参加者は各々が考えるローカルメディアをスケッチブックでお絵かきします。この絵を元にして、チーム内で自己紹介が行われます。
伴野さんによると「絵が下手なほど盛り上がります」とのこと。各々が考えるローカルメディアを絵だけで伝えます。
インプット「最近話題の『AI』の基礎と活用事例」
アイデアソンの前にAI HOKKAIDO LAB所長の土田安紘さんより「最近話題の『AI』の基礎と活用事例」として、AI事例についてインプットがあります。
講演内容の一部を紹介
ここからは約30分の講演内容の一部を紹介します。
なぜ今、こんなにもAIが注目されているのでしょうか。
今まではコンピュータ特有の「Aという条件であれば、B」のように条件でしかコンピュータは物事を判別できませんでした。しかし、最近のAIでは、人間にしかできなかった曖昧な判断もできるようになってきています。
AIの発展にかかせないのはGPUの発展。
GPSは並列計算が得意。今までのCPUとは比べ物にならないスピードでの処理が可能になりました。莫大な計算ができるため、かつては使い物にならなかったディープラーニング技術を用いたAIが可能になります。
ではディープラーニングを用いたAIでどのような事例があるのでしょうか。土田さんから事例を紹介していただきます。
例えば、上記スライドでは、写真で犬か猫か判別する事例。人間であれば犬と猫の判別が可能ですが、かつてのコンピュータでは判別ができませんでした。しかし、今のAIではかなりの精度で犬か猫の判別が可能です。
上記スライドの上の写真に写っている人間を認識する事例。人間がつい見落としそうなところもAIは認識します。下の写真はダンスをしている人の骨格を認識。これをリアルタイムに検出します。
上記のスライドはモネを写真風にしたり(スライドの左側)、シマウマを馬にしたり(スライドの真ん中)、夏を冬にしたり(スライドの右側)する事例。
上記のスライドは写真を動画にする事例。AIが1枚の写真から何をするかを予測し、動画にします。海岸にいる人が次に何をするか、ゴルフ場にいる人が次に何をするか、電車が次に何をするか、ということを予測。
上記のスライドはキャプション(テキスト)とイメージの生成事例。文章から写真を生成したり、写真から文章を生成したりします。
上記のスライドはセグメンテーションの事例です。キリンがどこからどこまでなのか、というような詳細に対象物を認識。
上記のスライドは2Dビデオ内の人物を3D化する事例です。
このように現在、AIでは数多くのことができるようになっています。一部事例では人間を越えてしまっているかもしれません。
ちなみに、AI HOKKAIDO LAB所長の土田安紘さんはキタゴエでのインタビュー記事もありますので、興味を持たれた方は合わせてご覧ください。
アイデアソン開始
インプットで得た情報を元にアイデアソンが開始。いよいよ今回のテーマが以下のように発表されます!
テーマ発表後は伴野さんより、アイデアスケッチの説明後、約一時間、ピザを食べたり、お酒を飲みながらのチームごとのアイデアソンが開始! 席ごとに分かれ、今回のチーム数は9。どの席にもNHKスタッフがいます。
アイデアソン発表
話し合ったアイデアを元に、アイデアスケッチを持ち、各チーム、発表!
CATCH I(キャッチアイ)
旅行先で同じような趣味趣向の人をマッチングするメディア。各々の人の地域での行動パターンを利用して、店やホテルの提案をします。例えばIoTのデータから、地域の病院を提案。旅行先の地域に行って、困らずに過ごせることを目的とします。
例えば行動パターンによっては婚活など人のマッチングも行う。地域行動パターンを元に、その場所にいったら、出会えるサービスも提供。
AIパートナー(仮)
個人の行動パターンや医療情報といった信頼できるパーソナルデータ情報をアプリケーションで教え込ませ、個人に一番良い情報をディープラーニングで導いていく。人生を豊かにすることを目標として、婚活、または周りにいる人にどう出会えるかを大事にする。地域の情報をリアルタイムに出す。
一番着目したのはAIの人間的な部分。パートナーとして、親しみを込めた相手になりえるようにする。例えば、見守り機能。家族と繋がっている場合は、死活監視をする。地域情報を音声認識で取り込むことによって、AIパートナーが旅行先で「こういう地域情報あるよ」と行動パターンに即して、提案する。未来のパートナーが目標。
カウイバウイボ
旅行、移住、留学での「こういう集まりがいい」というライフログから、自分とマッチングするコミュニティをAIが薦めてくれ、コミュニティの形成、ローカルとローカルを繋ぐメディアを作る。
マップに落とし込んで「ここの角を曲がればこんな人がいるよ」というのがわかれば面白い。人を提案するけど、地域も提案する。
スーパーおせっかいおじいさんAI
地域の情報をAIから収集。地域で人と人とのAIをマッチングを促進する。人同士が会話するときに気まずくなったりしたら、共通の話題を提供してくれる。コミュニケーションが下手な人でも会話がうまくできる。
あらゆるところをおせっかいしてくれるおじさんを作る。おじさんは町の中でホログラムで歩いているイメージ。
うしコン
「あなただけのミルクをAIの力で」牛の出すミルクをAIでコントロールするメディア。牛に音楽を聴かせ、例えば、モーツァルトをかけると美味しくなり、コクが出るということがあるかもしれません。AIが因果関係を見つけてくれる。
ディープラーニングを駆使して、その人好みのコク、キレ、のどごしがあるミルクを作る。
OKKAKE
「お子様の動画を撮るのに必死なお父さんがいますよね?」お父さんだって、子供を精一杯応援したい。肉眼で見たい。そんなお父さんの願いを叶えるOKKAKE。お子さんを叶える肉眼で見ることができます。
THETAのような360度カメラで、運動会を全部撮影。お子さんの顔を認識し、AIで自分の子供を特定できるので、いい感じでムービーを編集してくれる。運動会を精一杯応援できるリアルな体験を実現できる。
突撃!取材班の軌跡
NHK取材者の軌跡をマップでピンで見れたら、嬉しい。街のことをよく知れるメディア。取材した素材をカテゴライズし、マップにピンをたてる。いつでも誰でも見れるビッグデータとして蓄積。
ロボット上司
学校をローカルメディアと定義して、AIで解決できないか。「問題点はしがらみ。クソみたいな上司多いよね。上司に逆らえないからクソなんだよね。なにが悪いかといったら、上司の裁量で決まってしまうこと」
評価はAIにビッグデータに任せる。ロボット上司に任せることによって、幸せになるのではないか。評価のばらつきをAIでコントロールする。見た目はロボコップに。
飲み屋の会話って意外にどローカルじゃない!?
他の人が知りたい話が混ざっているのではないか。それを吸い上げていけるのではないか。飲み屋の会話は普段流れていきそうなトークだが「どこの蕎麦がいいか」という情報が入っている。会話はAIスピーカーで録音。
トークを提供すると、録音したトークをAIでテキスト化。盛り上がっているところを抜き出してメディア化する。メディアの広告収入から、お店に還元する。これが最もローカルなネタを提供できるメディアじゃないか。
ベストアイデア賞は!?
発表終了後は最も良かったアイデアに相互投票を行い、ベストアイデア賞を選出します。今回のベストアイデア賞は・・・
「飲み屋の会話って意外にどローカルじゃない!?」のアイデアを発表したチームでした!おめでとうございます!
次回のテーマであるローカルメディア×VRは以下のイベントレポートとして、掲載。続いては以下の記事をご覧ください!
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