脱広告によるWEB戦略~ダイエットカフェ運営者に聞く~【前編】

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脱広告によるWEB戦略~ダイエットカフェ運営者に聞く~【前編】

今や性別問わず気になるのがダイエット。これまで、「バナナダイエット」や酵素ドリンクなど、様々なブームがあったのは記憶にも新しいのではないでしょうか。

また最近では、消費者庁の景品表示法の報道資料にもあるように、悪質な販売業者もあり問題になっています。

 

札幌拠点のダイエット商品の口コミサイト「ダイエットカフェ」は、ユーザーに焦点を当てることで、その人に合うダイエット方法が見つかるのではと考え、企業との癒着が一切ないサイトを運営されています。 運営の福田さんにインタビューさせていただきました! 

取材・撮影・構成:高橋アメリ 取材日: 2019年7月16日(火)

 

ダイエットカフェとは

ダイエットカフェ運営・福田さん

ダイエットカフェを運営する、福田さん

――ダイエットカフェとはどのようなサイトなのでしょうか?

ダイエット商品に関する口コミを集めたサイトです。サプリ、食べ物(青汁)、器具など、様々な分野の商品を専門的に扱っています。2008年から始めているので、もう11年経ちますね。

 

――なぜこのようなサイトをやろうと思ったのですか?

実は、ダイエットに興味があったわけではないんですよね。

 

――えっ!? 失礼ですが、実は昔太ってたというわけでもなく……?

はい。もともとプログラマーをしていたのですが、脱サラして独立しようと試行錯誤していたときに、「自分には『インターネットで何かをする』ということに興味はあるけど、『何をするのか』自体にはあまり興味がない」ことに気づきました。

 

そこで、口コミサイトのような「場を作ること」に専念しようと。

 

何の口コミサイトにするかについては、できれば隠された感じのものを暴いていきたいと思ったんです。ダイエットや健康食品、競馬、英語教材など色々ピックアップしていました。

 

その時に、オカンが(福田さんは関西出身)、「ダイエット歴30年なんだよね」ってつぶやいて。

 

――タイミングがいい(笑)

「ここに顧客いたー!」って感じで(笑)ユーザーの気持ちがわからなかったらオカンに聞けばいいし、市場規模も大きそう。こうして、立ち上げたのがダイエットカフェです。

 

福田さんが考える“ダイエット業界の闇”とは?

ダイエットの闇

――“ダイエット業界の闇”とはどのようなものですか?

ダイエットをしているユーザーにも、それを取り巻くメーカーにも闇があります。

 

まず、ユーザーは、健康よりも「痩せる」ことが本当に大事になっています。

このことを示す特徴的な商品があります。日本未発売の海外のサプリメントなのですが、評価は4.0、効果として痩せた方は300人いますが、のどの渇きや吐き気などの副作用が出たり、病気になった人までいます。それでも「痩せるなら……」で評価が高い。それだけ切実な状態で、そのあたりが闇だなって思います。

 

そんなユーザーが抱える闇に漬け込むかのようなメーカーも、残念ながら存在しています。

最近では、芸能人の画像を使ったフェイク広告や、根拠のない「1週間で10kg痩せます」といったキャッチコピーが氾濫していることが話題になりましたよね。

 

真の口コミサイトとは何だろう

――企業が短期間で利益を得て、手を変え品を変えユーザーに迫る。そういったところがダイエットの闇であり、ユーザーはリテラシーをもって見抜かないといけないのですね。

そもそも口コミサイトってなんだろうという哲学的な話をすると、(なるべく)真実を伝えていく・明らかにしていくもの。

 

それがこのサイトの役割で、業界の健全化につながっていくと考えています。

 

一番真実に近いのが、口コミを投稿する人が匿名で好き勝手、思ったことそのまま書く。個別で見るとバラつきはあっても、それを大量に集めたら真実に近くなるんじゃないかなと思ったんですよね。

 

――サイトの作りも、評価と効果(痩せた/痩せなかった)が細分化されていることで、パっと見ただけでわかりやすいですよね。まとめの部分は誰が書いているんですか?

効果の表示

評価を示す部分は単純な数値の表示だけにとどまらない

システムです。口コミ評価の点数や体重の増減などにより基準を定め、それにより機械的に判定しています。

 

スマホ版効果の表示

スマホ版でも同様に表示されている

 

評価軸を点数だけに置かないのは、例えば「評価点数が低くても、痩せた人が多いなら私頑張る」みたいな人もいるじゃないですか。また、「痩せなかった」が多くても、点数が高ければ満足度は高い商品、というのがわかります。

 

より真実から判断ができるようになるのがサイトの役割や理念なので、そういう形にしています。

※サイトの画面表示はデモ画像となります

 

――現在(執筆当時)掲載商品は8,331個にも上っています。掲載には何か基準があるのでしょうか?

掲載商品は選り好みせず、日本中の全てのダイエット商品を登録するというのが方針なので、基本的には何でも登録しています。

サイト右上に検索窓があるのですが、掲載されていない商品名が入力されたときは僕にお知らせがくるようなシステムになっているので、それを手動で登録しています。検索回数もわかるようになっているんですよ。

 

――福田さんが考える良いダイエット商品はどのようなものでしょうか?

「良い」をどうとらえるかで変わってきますが、僕は効果を見た方がいいかなと思っています。具体的にどのようなジャンルが効果を感じるのかについては以前統計も取りました。

 

また、サイトの中で使い方をきちんと説明されていることも大切だなと感じます。食品系の宣伝の中には「これさえ食べれば全然我慢しなくてもOK!」といったような表現が使われているのもありますが、そういったものは結果的に効果が出ず評価も低いです。

 

一方で、「これを食べた上で、運動も頑張ってもらいます」と、ユーザーを啓蒙している商品はいい商品だなと感じます。実際評価も高いし効果も高いです。

 

ぶっちゃけ儲かってるの!? 企業からの広告なしでサイトが運営できる方法って?

――一般的な口コミサイトは、サンプリングなど何かしらの形で企業が関わっていることが多いです。そういったことが一切ないと伺っていますが本当なのでしょうか?

業者とくっついてしまうと、顔色を窺ってしまうようになり本音の口コミ掲載を維持できなくなるかもしれません。純広告はなく、別の方法(Google Adsence)で収益を得ています。商品名のリンクも一切貼っていないんですよ。

 

――ええっ! 純広告なしでサイト運営ができるものなのですね。

ダイエットカフェは儲かっているのか

具体的な方法については、次の記事でお話ししますね!

 


ダイエット業界やユーザーが抱える深い闇に、光を投じるかのように現れたダイエットカフェ。

次回は、Google Adsenceの効果や口コミの集め方など、より具体的な運営方法について迫ります!

脱広告によるWEB戦略~ダイエットカフェ運営者に聞く~【後編】

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